2021年7月34号から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「SANDA」。
舞台は2080年の日本。国の貧困化に伴い超少子化となり文化の一切が滅び、人口の0.1%しかいない15歳未満の子供を学校が一斉管理するという寒い時代。そんな中、普通の14歳の三田一重が実は大昔に滅びたクリスマスの象徴・サンタクロースの末裔で特異能力者であることを同級生の冬村四織に強引に明かされる。満足な捜索もされず死亡扱いにされた親友・小野一会を捜してほしかったからで、三田の正体をたまたま見てしまった同じく甘矢一詩も加えて小野の捜索、学園の秘密を探る。
独りぼっちの未成人式を過ごす生田目の前に14歳の三田が現れ「喧嘩」をし始めた。子供はいつか大人になる、変わっていくのが当たり前だと説得する三田に、完全に大人とのトラウマを思い出した生田目は感情を露わにした。「喧嘩」の結果やいかに!?
超話題となった前作『BEASTARS』とはまた違った、板垣巴留先生の新作ヒューマンドラマです。
そんな「SANDA」38話ネタバレを紹介します。
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前話までのあらすじ
殴られ歪んだ顔に返り血をつけたまま未成人式の雑踏を歩く生田目。みんなぎょっとした顔で避けて行く中、生田目は「ちょっとおなかすいちゃった」と焼きそばの屋台の店員の腕を撃った!!
たちまち大パニックになり逃げ惑う生徒を、柳生田は校舎に誘導しながら三田たちを心配する。
そして、誰もいなくなった会場でクロス箸で焼きそばをすする生田目。「大人に愛されなかった証拠」として下手な箸使いを恨みながら、「子供」である冬村に銃口を向けたことを「不覚」とも考える。サンタと冬村が信頼し合っているのを見て自分と母親とのトラウマを思い出してしまった・・・?「なんてね」そう吐き捨てる生田目を三田たちは隠れて見ていた。
生田目が俺を待っているなら殺人鬼だとしても行かなきゃいけないという三田に「また無抵抗で撃たれ続けるの?」と心配する冬村。そうするしかないだろと言う三田に冬村は「大人が子供を殴ったら虐待だけど子供同士ならただの喧嘩だから納得するまで殴り合えばいい」としれっと言い放った。確かに一理あるしその方法なら、と三田は甘矢からグミを受け取ると一袋全部を口に入れた。
そして14歳の姿で生田目の前に現れた。三田=サンタだとわかっている生田目だが同級生と初めてのイベント参加が嬉しいと笑顔すら見せる。そんな笑顔に惑わされず三田は「未成人式めちゃくちゃにして大人も3人撃った、こんなことはやめろ」と毅然と叱った。すると生田目は焼きそばを三田にぶっかけ「子供の姿で説教垂れるな」と反論。「説教じゃない、これは喧嘩だ!」すると三田は生田目にビンタ!すかさずパンチする生田目!すると三田は鼻血を出しサンタに。サンタになった瞬間、先程ため込んでおいたグミを少しずつ飲み込んで子供に戻り、またビンタという「喧嘩」を始めた。
気持ち悪いからやめて!💢と怒る生田目に三田は「美少年がおっさんになるの怖いんだろ!俺だって最初は怖かった!」と叫んだ。その言葉に「怖いんでしょ、二海ちゃん」と言った母親の言葉が思い出される。老いて行くお母さんが怖いでしょ、と言う母親に「そんなことない」とは言ったが、母親が老いることより「老いを恐れて無理な整形を繰り返し変わってしまう母親」が怖かった。だから殺した。
「みんな一緒だ、老いていくんだ。変わっていくものなんだよ!」
変身のタイミングと生田目が殴るタイミングがずれてくる。生田目は完全にトラウマを思い出してしまったようで「もう許さない・・・!」と感情を露わにした。生田目との「喧嘩」の行方は・・・!?
SANDA38話ネタバレ
大人になる痛み
母親とのトラウマを強制的に思い出された、許さないと生田目は三田に感情を露わにする。そして再び顔面を殴ったが、何やら三田は変に息が上がっている。
ハッキリと「ハァハァッ」と声を出して息切れしている。これには生田目も何だ?と言う顔で攻撃の手が緩まる。遠くから見ていた冬村と甘矢がヒソヒソ話す。「あんなちっこい女子との殴り合いでダメージ受けすぎじゃない?」「いや、あれは彼女からのダメージじゃないと思う」「どういうこと?」読者の疑問も冬村が代弁した。
見ると出血と共に体があらぬ方向に曲がりながらサンタに変身している。苦しそうに体をバキボキと鳴らしながら変身を繰り返している三田を見て甘矢は「連続の変身で体に負担がかかっている」と分析。仮にサンタ状態の体を60代だとしてこの変身は14歳から60歳までの50年の「成長と衰え」を一瞬でこなすようなもの。1回でもかなりの負担が骨や筋肉や血管にかかっているのだ。それを無理に何度も繰り返しているのだから限界は間近でしょう💦
身体が壊れていく、そう思いながらもグミを飲み込んでまた元に戻る三田。もう意識も朦朧としている。そんなボロボロの三田に「気味の悪い戦いもここまでですか」と吐き捨てた生田目。「あなたの変身を見て再認識できましたよ、大人になるということはなんて痛みの伴うことなんだろうって」三田の説得も虚しく、生田目は大人になることへ価値は見出さなかったようだ・・・悔しい気持ちなのか、歯を食いしばって睨む三田。
その頃、別の場所では何やらへたり込んでいる生徒が。それは小野だった。敷地の隅で三田と同じく息を切らしながら何かに苦しんでいるみたいだけど・・・?💦
死の痛みと悪魔の囁き
時は遡り、小野が冬村を脱がしてしまったその後。洗面所で小野に声をかけた大渋学園長が言ったのは、「今君の体を襲っているのは成長痛だ」という言葉だった。
「毎晩体に激痛が走るんじゃないかい?通常夜起きるものだからね」そう言いながら学園長は小野に近づき「蜜に漬けた石鹸のような紛れもない大人の女の匂いだ、吐き気がする」と侮蔑した。その瞬間、立っていた小野の右足にビキッという痛みが走る。痛みに耐えられず跪いてしまった小野に学園長は嘲るかのように「急激な成長に体が悲鳴を上げているね、禁忌を犯して一晩で第二次性徴を終えたことがどんなに罪深いことだったかその痛みが教えてくれるだろう」と見下ろしながら言い放った。
痛みに悶絶しながらも小野は「案外優しいんですね、核心には触れないで下さるなんて」と言った。そして小野はこんなことを言った。
「お気遣い無用です、私死ぬんですよね」
え・・・死ぬ?何か病気なの?💦
というわけではないようで、「夜毎酷くなるこの痛みに私の体が耐えられるとは思わない、覚悟はできてる」そう言ってハーッと深い息をつきながら壁に体を預けた小野。自分の体のことは自分が一番わかってると言う小野にちょっと面食らったような顔をする学園長だが、「驚いたな、泣きも喚きもせず死を受け入れ私と対等に話すなんて」と言って小野に歩み寄った。
「今ここで君と酒でも飲み交わしたい気分だよ」「私に残された時間は少ないので遠慮します、時間はすべて冬村さんに使いたい」
学園長の誘いを体よく振った形になった小野。だから未成人式にすべてを賭けていたのか・・・💦だがそんな小野にもリミットが来ているようで。まさか未成人式の夜が小野の命日になる・・・?
「早く戻ってきて冬村さん・・・!」
今まで以上に悲鳴を上げる小野の体。「大人になるとは何て不幸なことだろうね」そう言った学園長の言葉が脳裏に聞こえる。そのまま小野は痛みに耐えられず倒れてしまった。三田も体の変化に耐えられず倒れてしまった・・・
大人になるって苦しい。でもそれは「いきなり全開で」やったからでは・・・?
大人はカッコイイ?
成長痛に耐えられず倒れた小野と、急激な大人への変身を繰り返し限界を迎え倒れた三田。「もう終わりだ・・・😢」甘矢が思わずポロリ。
そんな三田をあくまでドライな表情で見下ろしていた生田目は「やっぱりその姿の方がいいですよ三田くん」と言った。「肌はピチピチ、髪もハリコシがあって・・・可愛いから」あんな老いぼれの姿で戦うなんて体に毒だったんですよ、この勝負私の勝ちですね。そう生田目が笑顔を浮かべ少ししてから三田は突然「ヒャハハ・・・」と笑い出した。
「今までだったら喜んでたはずなのに・・・初めてかもしれない」
パキッと足を鳴らして三田が動き始めた。驚く生田目。「可愛いって言われてムカついたのなんて生まれて初めてだぜ!!」
さっきまで倒れていたのが嘘のように三田は雄々しい顔で立ち上がった。そして再びサンタの姿に勢いをつけて変身した。「こんなこと思ったこともないし俺自身言うの初めてだけど、心のままに言ってみるぜ」
「男ってのはカッコよくなきゃ何の意味もねぇんだよ!!!」
俺は俺なりにこの変身を楽しませてもらうぜ、もう一度耐久レースだ!そう吠えたサンタに生田目はただ圧倒されていた。その姿を見て冬村は思った。あれは単なる変身じゃない、三田が本当の大人になっていく。小野だってそうだ・・・ハッ。
「甘矢、私小野の所へ戻らなきゃ」えっ、と言う甘矢に「三田はもう1人でも大丈夫!」と叫んだ冬村。「まぁ確かに」そう言った甘矢に三田を任せて冬村は小野の元へ急ぐ。小野は本当に成長痛で死んでしまうのか!?冬村が来ればあるいは・・・!
SANDA38話感想・まとめ
ずっと小野に学園長が何を吹き込んだのか気になってましたが、小野の言う通り案外マイルドな対応でしたね💦まさか「生田目に加担してサンタ殺しをしろ」とか言わないよな?なんて考えてしまいました💦
にしても「成長痛で死ぬ」とはこれいかに?子供を成長させないように「睡眠」をとってはいけないこの時代で本当に睡眠してこなかった小野がたった一晩眠っただけで死を覚悟しなくてはいけないほどの成長痛を味わうものなのか・・・?三田の無茶な変身が本当に自身の体の変化と沿っているのならまだ三田の方はわからないでもないけど、小野の方が不可解で・・・時代が変われば人の体も変化していくということなのか?本当に「睡眠をとらない」時代って来てしまうんでしょうか?今でも「寝ないと死ぬ」と啓発されているのに・・・💦
そして同じ「大人を毛嫌いする」大渋学園長と生田目でも全然感覚が違うように感じました。老いていく人間を見て来て手にかけた子供の生田目と、実際自身で「老い」を経験した92歳の学園長ではそりゃ違うのかもしれないけど、学園長が小野に対して「大人な対応」をしてみせた所と、どんなに大人を見ても殺意しか芽生えない「どこまでも子供」な生田目は一応同じ目的を持った者同士だけど決して交わらないのだなと思いました。学園長だって洗面所で小野に奇襲をかけることもできたし、脳みそと手以外人工なら子供の姿になることだってできただろうに、どこか矛盾してますもんね・・・
何だか「どこまでも子供」でいるのは冬村より生田目な気がします。冬村はあぁ見えて三田の説得聞けるような子なので、いくらでも吸収して成長していけると思うんですよ。今回も小野の所へ向かったし、小野の気持ちがわかるのも時間の問題かも・・・
次回も楽しみです!
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今回は、「SANDA」の38話ネタバレを紹介しました!
が…
やっぱり、絵と一緒に読んだ方が絶対面白いですよね!
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作品を通して板垣巴留先生のコンプレックスが現れてる!?これを機に先生のエッセイを読んでみても面白いかもしれませんw
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