少年が、出会いを通じて強くなる――。
そんな王道を、堂々と。
おとぎ話のような不思議で不気味な世界観に、バトルを乗せて。
第14回金未来杯優勝作品が、読み切り掲載を経て連載に!
全ての名作を過去にするような、新世代ハンティングファンタジーの開幕です!
前回までのあらすじ
人狼と呼ばれる異形の者が人間を食らうという恐怖が横行する世界。人狼に怯え暮らす森の奥の小さな村の村人たちは、一人の狩人を雇った。
しかし村にやってきた狩人・グリムは幼い見た目で尊大な態度。村の命運を託すには頼りなさ過ぎる……と、思いきや急にナイスバディの大人に変身? 謎のアイテムも続々! そして明らかに狼には見えないバケモノに変身する人狼……狩人志望の少年・ベローは戦いの中で成長していく……。
村を出たベローは、まずは狩人になるための選抜試験を受けることに。最難関、最後の試練である「最終降車試験」……その試験内容は毎回変わり、過去の参加者にも予測不可能とのこと。今回の内容は、圧倒的な力を見せたデボネア、呪いを説いた大人の姿のグリムから逃げる……「手錠ケイドロ」!
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レッドフード 9話 ネタバレ
手錠ケイドロのルール
今回の最終降車試験「手錠ケイドロ」に参加するのは30人。試験時間は二時間。
基本的なルールは、現代日本と同じもののようです👮♂️🏃♂️
・警察が泥棒を捕まえ牢に入れる
・掴まっていない泥棒は牢の外から逮捕者をタッチすることで脱獄させることができる
確かに、なじみ深いもののようです。そして狩人試験らしく参加者も各々武器を持ち込んでいたのでしょう、武器の使用は可能なようです。ただし、他者を殺害・著しく負傷させる行為は禁止。多少の怪我ならよいということでしょう。そして「他者」とあるので、デボネアとグリムはもちろん、その周りを巻き込むような攻撃の仕方も避けた方が無難かなあ🙄
特別ルールは「逮捕に手錠を用いること」……まあ、わざわざ言うからには何かあるのでしょう。
制限時間が過ぎた時に、牢の外にいれば合格。
ん~~~、ヌル……ええと、優しいね!!! 違う、違うのよ、そりゃあデボネアさんはアツアツだしグリムは非道だし、骨折るくらいはしそうだけど、切羽詰まってないというか……試験として大事な狩人としての能力が見られればいいというのはそうなんだろうけど……家族や大切な人の仇をとるための資格なわけで、そんな遊びの延長で決めちゃうのか……。
「正しい逃げ方」
デボネアは自分の体を冷やしつつ、最初の5分間は逃げる時間をくれると説明しました。
圧倒的な力を見せられた参加者たちはデボネアに「勝てるわけない」と諦めに似た表情を見せます。しかしケイドロはあくまで鬼ごっこの延長のような遊びです。確かに捕まる際に痛い思い怖い思いをするかもしれませんが……家族の仇をとりたいんですよね???
いやそういう理由の人ばかりとは限りませんが、それでももっともっと怖い人狼を相手にするための試験に乗り込んでおいて、しかも三か月の訓練に耐えてきて、今更ビビッてどうするんですか?!?!?! と🙄🙄🙄
とはいえやる気のある人もちらほら。
「正しい逃げ方」を見つければ勝ち。というのは確かに正しい。勝つ必要ないですもんね。それこそ力だっていらないくらいです。逃げればいい。
そんなこんなで一生懸命ない頭を振り絞る参加者たち。その姿を認め、褒めつつも
「はい、じゃ~~~……試験開始!」
あっさりと試験が始まるのでした。
助かる道、逃げる道
与えられた5分の猶予で、大半の参加者はなるべく遠くへ逃げることを選びました。チルチとミルチもその一人。
しかしベローを始めとする5人はその場に残り、何か考えがある様子……。
メリオは「全員合格もありえる」と語り、何かに気付いています。しかし作戦が100%安全とは言えません。少数でこの場に残り、作戦が失敗した時のため他の人間には捕まった時に助けに来てもらう作戦のようです。
その作戦に気付いたのは、シスターのような格好のミガエル、メリオ、ボンカース、それと名前のまだ出てこない二人です。
三か月あったのに、まだ知らない人もいるのか……30人……意外と隔離されて暮らしてた??🙄🙄🙄
いえ、読者側は知らなくていいんですけど、当人同士今更挨拶するんだなと思って……。
作戦
3分ほどに迫った試験開始。ない時間で懸命に5人は作戦を立てます。
その姿をデボネアは見ており、そんな姿を見る試験だと。
ベローが感じていた違和感は合格への条件。
「狩人になるための試験なのに、合格する条件は『捕まらないこと』これじゃまるで俺たち『狩られる側』だ」
まあ、まるでというか、狩られる側なんですけど。
その違和感を打破するための作戦は、既にあるようでしたが、ここでタイムアップ。
デボネアとグリムが動き始めるのでした。
狩る側になるには
怪しげな薬を使う男・ヌーロと、縄使いのポルッツェンによって、早速デボネアとグリムの動きを一瞬だけど封じることに成功。これ、ヌーロの呪文みたいのはういろう売りという発声(特に滑舌)練習のための文章ですね。
ボンカースの力技もフル稼働! そうして作られた隙をついて、小柄なベローが二人の裏側へと回り込むのでした。
「『手錠』を狙う」
狩人になるための試験、攻めに転じることで「狩る側」になる! タッチではなく手錠によって逮捕が確定するのなら、手錠を奪うか破壊してしまえば良い。デボネア側の乗組員も複数いるけれど、補充用があるならそれも抑えてしまえば誰一人逮捕されることなく試験が終わる――。
ベローが伸ばしたその手は、手錠へと届くのか?!
レッドフード9話・まとめ
狩人になるための試験の合格条件が「逃げること」そしてベローが導き出した結論が「攻めることで狩る側になる」こと。恐らくここまでは誰かが気付くだろうとデボネアも理解していたでしょう。果たしてベローは二人の警官の思惑を上回ることができるのか?!
ちょっとだけ予想
チルチとミルチが離れた以上、ここですんなり手錠が奪えるとは思えません。よく気付いた! 的なお褒めの言葉をいただいて一旦捕まって……いやそのあとどうするの?!?!
全員が生き残る可能性に、何人が乗ってくれるか見物ですね!!