2021年7月34号から連載が始まった、板垣巴留先生の新作「SANDA」。
話題の超大作となった前作「BEASTARS」とはまた違った、ちょっと未来の人間の世界を描いたサンタクロースサスペンス。大人と子供の関係を描きながら、それぞれが考える現在、未来をぶつかり合いながら譲り合いながら少しずつ人間関係を紐解いていきます。
時は2080年。人口の0.1%しか15歳未満がいないという超少子化社会で大きな学校が子供を管理している世界。その一つ「大黒愛護学園」に通う三田一重は実は大昔に消えたクリスマスの文化の象徴「サンタクロース」の末裔で、赤い服を着ると大柄のおじさんに変身する。それを解放したのは同級生・冬村四織。突然行方不明になり死亡扱いされている親友・小野を捜してほしいと三田に頼んだのでした。その秘密を見ていた同じく同級生・甘矢一詩も実家のケーキ屋の経営を持ち直したいため三田の力を借りたいと3人は結束。しかしサンタクロースの秘密を裏で知る学園長と「冬村隊長」に邪魔をされそうになって・・・?
そんな「SANDA」7話ネタバレを紹介します。
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前話までのあらすじ
最近三田の周りでよく物が落ちる。この日も三田のクラス一番人気女子・井沢の髪にゴミがついていたのを取ってやりながら急に髪触ったことを謝ると井沢は「三田優しいね」と言った瞬間、誰かの筆箱が音を立てて落ちた。
これはきっとサンタクロースの能力だ!と人目も憚らず廊下で冬村と甘矢に話す三田。サンタを信じてくれる2人がいるからなのか日に日に力が沸いてる気がする、と。でも物を落とす能力なんて必要?と冬村が尋ねたことで三田は「甘矢身長いくつ?」と聞いてみる。「170」と答えると、廊下の棚に置いてあった花瓶が音を立て割れてしまった。
もしかして嘘に反応するのか?甘矢の身長は本当は168。でもサンタは嘘を嫌うなんて話聞いたことない・・・とここで甘矢が推理を始める。甘矢の実家はケーキ屋なのでクリスマスについて調べていたようです。
サンタクロースは悪い子にはプレゼントをあげない。寝ている子供をいい子か悪い子か見分けるため、悪い子の場合物が落ちるという記号があれば姿を見られる前に隠れられる。嘘は悪事の象徴だしね✨
という推理に「不採用!」と三田。それが正しければさっきの井沢もキモがってたってことでしょ!?それは14歳の心には辛いものがある!それに俺は人の嘘なんか見抜きたくない!急に駆け出す三田、能力としてはすごいじゃんと追いかける冬村と甘矢。と、三田が誰かにぶつかる。そこにいたのは学園長だった。
学園長は甘矢と冬村、特に冬村には個人的に話したいことがあるので三田に2人を貸してくれと頼んできた。固まる3人、周りの生徒もザワつき始めた。すると冬村が俯き「三田、ずっと隠してたことがある」と言った。
「好きだよ。初めて会った時からずっと」
その瞬間、学園長の真上にあった蛍光灯3本が音を立てて割れ落ちて来た!!咄嗟に頭を抱える学園長!三田の腕を掴んで逃げ出す冬村と追う甘矢。冬村は学園長から逃げるため嘘をついたのです。蛍光灯3本壊すほどの嘘ということで三田は落ち込んでいますが・・・😅
ともかくこれが能力なら使わない手はない、小野を見つけようと意気込む冬村。緊急クラス会議を開いてみんなに小野のことを聞いてみると、やはり「今更?」「小野のことよく知らない」といった生徒ばかり。先生が死んだって言ったからそうだよ、今更小野探しなんて怖い、小野って変わり者だったよね、小野結構好きだったけど、といろんな声が飛ぶ中で一番耳に響くのは「小野は死んだんだ」という声。
すると教卓に置いてあった本が落ちた。この中に嘘をついている生徒がいる・・・?
SANDA7話ネタバレ
嘘と能力とプレッシャー
「小野は死んだんだよ」と聞こえた瞬間、教卓に置いてあった本が落ちた。ということは、これは嘘で誰かが嘘をついている、ということ・・・?
「誰が言った?正直に」そう教壇に立つ冬村が全員に向けて凄む。その横で三田は本が落ちたことに青ざめる。小野は死んだって今誰が言った!?と声を荒げる冬村の横でふぅっ・・・と傾きバターン!と倒れてしまった三田。三田が倒れたぞ、白目むいてる、大丈夫か!?と同室の茂木や前方の席の生徒たち5、6人が三田に駆け寄る。朦朧とする意識の中で三田は客観的にその光景を見つめる。
みんな心配してるけど、それは本心か?俺はサンタクロースの末裔、俺に嘘をつけば物が落ちてすぐわかるんだぞ、本や花瓶や蛍光灯いろんなものが嘘に気付かせてくれるんだぞ?俺は嘘が見抜けるんだぞ。
「いやキッツイ!!この能力!!💦」
どんな小さな嘘でも「物が落ちる」という記号で可視化できてしまう現実に、気が付いた三田は頭を抱える。疑心暗鬼になる余り気絶して倒れちゃったのか、大丈夫?と甘矢が声をかけても「優しくしないで!どうせそれも嘘なんでしょ!?優しい言葉をかけられた後物が落ちないかヒヤヒヤする気持ちわかるか!?💦」と三田。めんどくさそうに舌打ちしながら「繊細な14歳みたいなこと言って・・・」と冬村に悪態つかれてるけど三田は繊細な14歳です←
この能力に気付いてから三田にとって物が落ちる音がするたび心臓が潰れる音に聞こえるのだとか。プレッシャーに押し潰されてしんどい、俺の平和な学生生活はもう戻らないのか・・・と嘆く三田に冬村が進み出る。
「人間なんて1日200回嘘ついてるって言われる生き物だよ。あんたがビクついてる嘘がその中でどれだけちっぽけか教えてあげる」
そう言ってなぜか丸型フラスコを机に並べ出した冬村。何をするつもり・・・?
血だらけの「覚悟」
嘘を見抜く能力に心が死にそうな三田に発破をかけるつもりなのか、冬村が徐に机にフラスコを並べた。「小野は死んだんだよ」誰かの言葉と元気な小野の姿を思い浮かべながら、冬村は思いつめたような顔で息を吐いた。
「小野のことなんてどうでもいい」
「1ヶ月半行方不明の少女なんてどうせとっくに死んでいる」
冬村の言葉に反応して、並べたフラスコすべてが落ちて音を立てて割れた!床に散らばるガラス片に冬村は靴を乗せ「誘拐されてるとしても助ける術なんてないし忘れよう」と「嘘」を続ける。「あの中に容疑者がいたとしても」・・・
「私には関係のないこと」そう叫んで冬村は突然ガラス片の山に拳を叩きつけた!!😱
「さっさと忘れて次へ進もう」そう言いながらまたガラス片に拳を叩きつける💦指から血が噴き出しているのに冬村の頭は小野でいっぱいだった。ただ驚き冬村の奇怪な行動を見つめるだけの三田と甘矢。
冬村の思い出の中で、小野は冬村の手を触って冷たいと言った。心が温かいからだとか言ったら怒るよと意地悪を言う冬村に、小野は少し考えてから「ねぇ大好き」と言った。その思い出を潰すかのように、でも決して消せないもどかしさもあってか、冬村は回を追うごとにガラス片にパンチする力を強めていく。
「小野は死んだ。そういうことにしよう。みんなで消し去ればいい」そう言いながら何度も何度もガラス片にパンチを繰り返す冬村。冬村にとって小野は大好きな親友。なのにみんなは誰一人彼女を気にしていない。だからこそ、みんなで彼女のことを考えないようにしようという雰囲気が許せないのでしょう。小野との思い出を潰すのではなく、そんな雰囲気を殴るかのように。
「やめろ冬村!!」慌てて冬村を止める三田と甘矢。振り切った冬村の手から噴き出す血が弧を描いていた・・・💦
青天の霹靂!?
わざと小野を気にしていないという嘘をつきフラスコを落とし、ガラスを殴って血だらけになった冬村が突然「三田、約束する」と言った。
「私はこれくらいの覚悟がなければ嘘はつかない。だからあんたもサンタクロースなら、つく側も傷ついているような嘘じゃなきゃ全部無視しろ」そう言ってガラス片の刺さった血だらけの拳を三田の胸に突きつけた冬村。ただその手を見つめ青ざめていた三田と甘矢だが、拳を突きつけられた三田は上を向いて急に閃いたように思った。
これが俺の、学生生活とサンタクロースの両立だって言うのか!?心臓が・・・持たん・・・💧
嘘を見抜く能力で苦しんでいた三田に新たな重責がのしかかってしまった。冬村の赤い血でシャツが赤に染まったせいでサンタの姿になってしまった三田の苦しい「使命」はもはや義務化してしまったと言える・・・💦
そして「待って、超痛い」と急に冷静になった冬村💦そりゃガラス片に何度もパンチして手にびっしりガラス片刺さっているおぞましい手見せられたら大怪我だよ💦さっきまで腰が引けていた甘矢も保健室行きを促す。
そして4時間後、何とか処置を終えて戻って来た冬村。外で待っていた三田はあくびをしながら無茶はほどほどにしろよと窘める。もうすっかり夜だしさっきのガラス片づけて寮に戻ろう、と甘矢。歩きながら今日の出来事を思い出し、クラスの誰かが小野行方不明に関わっているのか否かを考える3人。少なくとも小野は生きてるって考えてる奴もいるのが今回わかったから、引き続きあんたたち2人には協力してもらうよと冬村。
じゃあ見つかったらパーティーだね、と言いながら教室を覗くと、はっとした顔をする冬村。
教室に誰かいる。さっき冬村が落としたガラスの前に立ち、窓の外を見つめている髪の長い生徒・・・
振り返った生徒は、メガネをかけた少女・・・小野だった。
え、小野!?行方不明の小野が一体どうして・・・!?
SANDA7話感想・まとめ
え!?こんなに早く物語の要である小野が出て来ちゃう!?というラストでした💦冬村がわざわざ流血してまで小野への思いをぶつけた、その代償なのか・・・?💦
それにしても1話目からでしたが、冬村のやり方は自分の身を省みなさすぎですよね💦包丁に爆弾にガラス・・・そのくせ「超痛い」とか言うし・・・5話目では甘矢に対しても流血させたし、自分にも他人にも「体が傷つく」ことに感情を持たないのでしょうか?それも「冬村隊長」の教育とか家庭環境とかが関連しているのでしょうか・・・三田たちがブレーキになってくれなきゃ結構早くに冬村が死にそうですよね💦今までは小野がストッパーになっててくれたのでしょうか?
確かに今の時代でも他に対して情弱になってきている点はあって、実際クラスで死者や行方不明者が出ても我関せずみたいな冷たい学校って多い気がします。でもそれは過去にいじめで亡くなった生徒に急に「良い子だったのに」とか言い出す「偽善者」が増えるという怪奇現象を日の目に晒した動きがあってこその結果だと思います。たぶん今の世の中も他を気にするほど一人一人にあらゆる面で余裕がないからでしょうね。いつか誰もが他にも気配りできるような豊かな世の中になるのでしょうか?
でもそれを冬村は許せなかったから冬村は体で表した。きっと三田が能力で苦しんでいるのも許せなくて「私はもっと苦しくて悔しいぞ」とあんな行動に出たのでしょう。大人の邪魔も入るし子供なりにままならない環境の中、自分だけが小野の無事を信じている寂しさもあったかもしれません。冬村にとって三田の繊細さはムカつくし、でも能力に目覚めたことで「一人じゃなかった」と自覚できた点では感謝しているのかも・・・?
しかし突如現れた件の小野!一体なぜ?どうして今出て来たのか!?
次回も楽しみです!
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今回は、「SANDA」の7話ネタバレを紹介しました!
が…
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