2021年7月34号から連載が始まった、板垣巴留先生の「SANDA」。
時は2080年の日本。人口の0.1%しか15歳未満の子供がいない超少子化社会で、学校が子供を管理する世界。そんな学校の1つ、大黒愛護学園に通う三田一重は実は大昔に滅びたクリスマスの文化の象徴「サンタクロース」の末裔。本人も気づいていなかった能力を同級生の冬村四織が開放し、現在行方不明のまま死亡扱いされている親友・小野を探してほしいと三田に頼み、2人の冒険が始まります。
しかし三田の秘密が同級生・甘矢一詩にバレて冬村が破壊した理科室に監禁されてしまう。子供が貴重な社会では子供が大人を殺してもお咎めなしという法律に胡坐をかいた愉快犯を犯そうとしていた甘矢にお仕置きをしようとした三田だが、そこに現れたのは学園長・・・!?
超大作である前作「BEASTARS」とはまた違った、どこか歪んだ社会で生きる大人と子供の感覚の違いや意識の違いをリアルに描きます。毎回読者の予想をはるかに超える展開!今回は何が起こるのやら・・・
そんな「SANDA」5話のネタバレを紹介します。
ネタバレの前に絵付きで楽しみたい方!
U-NEXTの無料トライアルを利用したら、今すぐ無料で読めますよ!(^^)
\ 600円分のポイントがもらえる/
前話までのあらすじ
三田と冬村を縛り付けた甘矢に「お仕置きだ」と言って三田が無意識に足から生やしたのは鋭利なソリ。たったひと蹴りで床にヒビを入れてしまうほどのパワーに「これじゃ殺人兵器じゃないか」と戸惑う三田。子供を守るためのサンタクロースなのにどうしてこんな狂暴な姿を手に入れたのか?
そう考えていると理科室のドアにかけられる手が。大きくてシミだらけの手の主が「ダメですよ!生徒だけでこんな所にいては」と言いながら入って来た。手に似合わず若々しい顔つきの大柄な紳士。彼は三田たちが通う大黒愛護学園の学園長「大渋一二三」だった。
学園長は92歳。大人嫌いで子供への執着は異常で、子供の頃のトラウマは人格を歪めるとして「トラウマゼロ教育」を掲げ、将来大黒愛護学園から日本を再建する者が現れると信じてやまない絶対的権力者です。若さというのは貴重で素晴らしいものだという思想を身を持って示すため、度重なる無茶な整形をして40代くらいの顔面を保っています。
本物の10代という貴重な時間をこんな所で無駄にしているなんて何かトラウマがあるのですか?と詰め寄られる甘矢。三田と冬村は甘矢が後ろを向いている間に机の影に隠れて2人のやり取りを聞いている。甘矢がどれだけ訴えても「君の顔は追い詰められている、他の生徒と足並みが揃えられていない」と詰め寄ってくる。
そして整形のしすぎで動かせない表情を杖で作りながら「嘘つきはトラウマと同じく醜い、地下矯正だ」と甘矢を廊下へ連れ出す学園長。まことしやかに囁かれていた「地下」の噂は本当だったのか、と冬村が考えていると三田がいない。
見ると、三田は理科室の壁をソリで破壊し、学園長の前に飛び出していた!!動かせないとはいえ、驚きの表情は浮かべている学園長。すかさず三田は学園長の顔を蹴り上げた!が、学園長は整形の影響で痛覚もないし血も出ない。
冷静に応援を呼ぶと通信機器を取り出す学園長だが、それも三田は蹴り上げて階下へ落とした。それでも学園長はあくまで冷静に「本当に現れると思わなかったがちっとも怖くない、子供を守るのが私の務め」と凄んだ。だが「奇遇だな、俺もだ」と三田も応戦。
サンタクロースのほぼ不死身の能力に目覚めてよかったことがある。
この学園の異常さに気付けたこと、そして兵器のような能力を持った理由は学園長のような狂った大人からクソガキたちを守るためだ。
学園長の足元にS字を描いた瞬間、床が抜け落ちる学園長!
露わになった学園の「闇」。もしかして小野も・・・!?
SANDA5話ネタバレ
作り物じゃ抗えないぞ
突如現れた92歳の学園長は子供への執着から異常な言動の元学園を支配する大人だった。そんな大人から守るために三田はサンタクロースの姿で立ちはだかったのだ。
そんな三田に学園長は「バサバサの白髪、顔中に刻まれたシワ、血色の悪い唇にコケた頬、輝きを失った暗い瞳・・・醜い老体が不法侵入なんて尚更容赦しません」と対抗。いや老体はアンタもだろ、と言う三田に「私の肉体は究極の若作りの上に成り立っている」「ただの老いぼれにこの学園の長が務まると?」と杖で怒りの表情を作る学園長。表情筋壊死してる立場で言われたくないよな・・・💧
すると「じゃあ聞くが」と三田。「アンタ一昨日の夜何食べた?」
脈絡のない質問にキョトンとする学園長。「5秒以内に答えられなければアンタの若作りは脳の老化には何の効果もないってことだ」とそのまま5秒カウントダウンを始める三田。抵抗してもいいはずなのに思わず考えてしまう学園長。その間にこっそり三田は甘矢を引き寄せておく。魚の煮つけは昨日だったか、えーと・・・と頭を抱える学園長に「0、時間切れだ」と言って柵に足をかける三田。
あっ、と学園長が言った瞬間、三田は冬村と甘矢を抱えてソリで柱を滑り降りた!!「湯豆腐だ!!!」頭上から学園長の声が聞こえる。じじくさい夕飯、と冬村が嫌味を吐いた所で三田は途中の階の天井に手をかけ、そのまま受け身で着地。3人でどこかへ脱出した様子・・・
その様子を見下ろしていた学園長。「なかなか痛い所を突きますね、さすがは全能の老人・サンタクロース」と呟く。やはりこの学園長はサンタクロースの何かを知っているようです。
屋上の物干し場に逃れた3人。ソリの足で走れない三田を冬村が引っ張っている。その後ろから甘矢が「ここまで追って来ないよね?危なかった」とわざと明るく切り出した瞬間、甘矢の頭をガッと掴んだのは・・・
「冬村!!?」何と冬村、甘矢の頭を屋上の柵に叩きつけた!!!衝撃と痛みと脳震盪を起こしたのか呻く甘矢、大人の三田も思わず叫んでしまう光景・・・💦三田と冬村をスタンガンで気絶させ脅迫した、しかもそれが悪戯心だったという動機にも冬村は腹の虫がおさまらないようです💦
「黙っとけばよかったのに自業自得だ、三田の正体を知られた以上殺すしかない」
ってそれはちょっと待て冬村!!!💦
信用と信頼のジレンマ
三田と冬村にひどいことをした上に正体バレたということで甘矢を殺そうとか言い出した冬村。だが甘矢には使命がありやむなくの行動だったという。
首を斜めに傾げて横目で冬村を見つめる甘矢。きょとんな冬村。横から三田が「ルームメイトとして言うけど・・・お前が同情買いたい時にする物憂げな美少年の顔は冬村みたいなタイプには効かないと思う」とあえて助言。その言葉でさらに怒りを買ってしまったのか、首を絞めながら柵に甘矢を押し付ける冬村。「まってまって本当だ!」と甘矢はさっきまでとは打って変わって真剣な口調だった。
「三田にサンタクロースの現役復帰してほしいんだ!!!」
予想外の甘矢の言葉に目を見張る三田。冬村も手を止める。甘矢は訴えるように話し始めた。
僕んちは老舗ケーキ屋だけど経営が傾きかけてる。子供も減ってて国も貧乏になってるこのご時勢じゃ当然だ。でもサンタクロースがいるって知れたら、伝説が本当だってわかればまたクリスマスって行事が定着するはずだ。そうすれば僕んちも昔みたいにケーキ沢山作って売ることができて経営もV字回復する、12月は繁忙期だなんて言ってさ・・・
変な感じだな。誰もサンタクロースなんか信じなくなったこの時代に2人の子供だけが俺を信じている。かつて大型百貨店だった学園の校舎、こんな風にかつて繁栄したであろう建物が衰退したまま沢山残っている。甘矢は自分の家をそうしたくはないのでしょう。信じる子供の力が2つ分あるだけでみるみる力が湧いてくる三田。
「子供じみた考えだしそもそも本当かわからない、お前は信用できない」まだ怒っているらしき冬村が冷たく言い放つ。でも甘矢も必死なのか「大人よりは信用できるはずだ、学園長から逃げてきただろ」と訴える。三田のソリが収納されていく。
「子供だっていつか大人になる、信用できないのは皆同じだ。この国ではいずれ学園長みたいな異常な老人に皆なるんだ、誰も信用できない!!」冬村も頑として曲げない。何かあるのでしょうか・・・
「甘矢が言ってることは本当だ」三田が割って入って来た。
「見えるんだ、俺には」そう言って指をさした三田。そこには・・・
結束!と仄暗い「秘密」
大人も、いつか大人になる子供も全員信用できないと訴える冬村を前に、指を差しだした三田。「老眼って遠くの方が見えやすいんだよね」
三田が指さした所には「パティスリー甘矢」という看板がかかった家が見えた。三田は「パティスリー」が読めなかったみたいだけど←
何かの能力かと思ったのにただの老眼!?とツッコむ冬村に「これも能力の1つと言えるだろ」と三田。老いるって衰えるばかりじゃないぜ俺が保証する、と何だかとても頼もしい三田。
信じてくれた三田に思わず合掌する甘矢。だが頼み事より確認事項がある、と三田は冬村にぷちっこグミを要求。すると彼らが見慣れた14歳の三田に戻り、2人の前で確認を行う。
今日あったことは3人だけの秘密だ。これ以上正体をバレたくない。学園長に目付けられたかもしれないし、約束を守ってるうちは2人に何も起きないよう必ず守るから。
三田の言葉に「誰にも言わない」と真剣な顔で言った甘矢。よし、と笑って三田は冬村にも手を出すよう促す。気持ちはわからないし、未だになぜ三田の正体を知っていたかわからないけど、今は3人手を重ねて「約束だ」と結束することに。
クラスメイトを捜してほしい冬村と、実家のためにサンタクロース復帰を願う甘矢。2人が頼ってくれている以上秘密が漏れることはないけど、本当に冬村のことが謎だ。三田自身より三田の正体を隠すことに必死だし・・・。さっきつけた甘矢の傷口を見ていた冬村が、意味深な顔で三田に目をやる・・・。
一方、正体を見てしまった唯一の大人・学園長はどこかに連絡している様子。「えぇ、間違いありません。床にでかでかとSと記名までして行ったんですから」「巨体に白いヒゲと足のソリ、そしてあの眼光・・・疑いの余地はないでしょう」
「あなたのチームが血眼になって探している男、サンタクロースですよ」
「赤衣の特捜隊が動き出す時です、冬村隊長」
冬村・・・!?隊長!?
学園長が電話していた相手は「冬村隊長」という人物。その人物のいる部屋の壁にはサンタクロースのイラストや写真、関連グッズなどがびっしり貼られ、事細やかに詳細も書いてある・・・一部には顔面部分に包丁を突き刺しているポスターも・・・
冬村隊長とは一体!?そして「冬村の秘密」も明らかに!?
SANDA5話感想・まとめ
いや~甘矢が出てきた時はどうなるかと思いましたが、まさかの味方(とも言い切れないですが)になるとは!子供なりに家の心配をしたりというのもありますよね・・・3人は秘密を知っている「共同体」みたいなものでしょうか?
三田の秘密を知っている甘矢が出てきたことで「もしかしたら和解するか?」という予想もありましたが珍しく当たりましたw板垣先生の展開は予想がつかないですから・・・でもいくら実家のためとはいえ、「子供が大人を殺しても無罪」とかそういうのを振りかざして監禁して愉しむというのはしかるべき措置を取るべきだとは思います😠冬村が怒るのも信用できないのもわかります。
そしてやはり校舎は百貨店を改装したものでしたね。国が貧乏だという社会背景だと思います。その中で子供を管理する学園長は長い人生の中で様々な栄枯盛衰を見て来た上で異常行動を取っているのだとしたらタチが悪いですよね💦そして「冬村隊長」と繋がっているってことは、学園長も何かしらクリスマス関連の秘密を握っているってことでしょうか?子供を矯正する地下を作るほどだし、何かモチーフがありそうですね・・・
そしてやはり冬村隊長と冬村四織は親子とか孫とかそういう類でしょうか!?隊長は「アンチサンタクロース」っぽいし、包丁や爆弾に怯まず持ち込む四織と荒っぽさが似ていますよね?そんな隊長に反抗しているのか、それともただ利用しようとしているだけなのか・・・冬村がサンタクロースの解放条件を知っていたのにも合点がいきますよね。
秘密を知る者同士結託した3人だけど、新たな大人の登場にどう立ち向かう!?
次回も楽しみです!
「SANDA」を無料で読む方法!
今回は、「SANDA」の5話ネタバレを紹介しました!
が…
やっぱり、絵と一緒に読んだ方が絶対面白いですよね!
U-NEXTの無料トライアルを利用したら、すぐにお得に読めます!(#^^#)
大人の三田がたまに子供言葉を使う所は、三田の本体がまだ14歳であることを思い出させてくれますよね。板垣先生の手腕だと思いますw
ぜひお手に取ってご覧ください!