ロードレースのインターハイ2連覇を果たした小野田坂道(おのだ さかみち)は、ひょんなことからMTBインターハイ2連覇の男、雉弓射(きじ きゅうい)と出会います。
筑波山で開催されたMTBレースで、小野田は、雉とそのライバルである吉丸雷音(よしまる らいね)との激闘を目の当たりにしました。
結果は僅差で雉が優勝。
そこで帰路につくはずだった小野田でしたが、なんと、雉がこっそり《初心者コース》に小野田坂道の名前をエントリーしていたのです。
そんなわけで急遽、雉からマウンテンバイクを借りて、人生初となるMTBレースに参加した小野田。
このレースの目的は、未だ無敗を誇る雉のスペアバイクを、“ 一位でゴールに届ける“ こと。
小野田は、はじめて挑んだMTBレースのなかで、ロードレースとの大きな違いを肌で感じていきます。
やがて、徐々にMTBのコントロールに慣れていき、ついに2番手まで躍り出ました!
泥の登りで先頭を追い抜くべく、小野田は真骨頂である「ハイケイデンスクライム」を試みます。
しかし、泥でタイヤが勢いよく空転し、小野田はこのレース二度目の転倒をしてしまいました。
再びバイクに跨るも、すでにゴールは目前…小野田に焦りがこみ上げてきます。
一方、一番手の選手は、スリップを最小限に押さえながら、軽やかに泥の登りを駆け上がっていきます。
そして、レースを見守る雉の口から、一番手の選手の名前が明かされます。
一番手の名は、壱藤(いちふじ)。
皇帝とも呼ばれる雉が名前を覚えている、この男は一体、何者?!
この記事では弱虫ペダル588話のネタバレを紹介します!
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弱虫ペダル588話「コーステープキッス!!」 ネタバレ
皇帝・雉が認める、壱藤の実力とは…
《初心者レース》を見守る雉は、先頭を走っているのは壱藤という人物だと気づきます。
そこで雉は 、壱藤が「レース初出場」であることに、意外だという反応を示しました。
なぜなら壱藤という人物は…
・フィールド(練習の場)で、よく雉にも話しかけてくる。
・熱心で走りも上手い。
・故に、以前からレースは何本も走っていると思っていた。
…つまり、雉の目からみても、壱藤はレース経験者に値する実力者だったとうことです。
レース初出場にたいする、壱藤の「意図」とは…
雉はさらに、このレースに出ている壱藤の意図を、先読みします。
ズバリ、自分の「最初のレース」を確実に「勝ち」にするためだろうと!
そして雉は口角をあげ、彼のレースに対する姿勢に、肯定的なことばを添えたのです。
「そういう「勝ち」への執着は大事だ。レースで上にあがるためには!!」
第588話から引用
MTBレースには、二つの闘いがある…
雉は一方で、MTBレース初心者の小野田にとっては、壱藤という強敵を相手取るのは大変かもしれない、と呟きました。
さらに、こう続けます。
MTBレースには、常に二つの闘いがあると。
・路面(コース)との闘い。
・そして、個と個の闘い
この二つの闘いは、これまで小野田が経験したことのない未知の領域に他なりません!
滑る!焦る!どうする小野田!?
ジグザグに伸びる泥の登りで、壱藤との距離を埋めることができず、どんどん焦っていく小野田。
これまで、『ロードレース』においては幾度もピンチの壁を壊してきた最強の武器《ハイケイデンス(高回転)》。
しかし、この泥の登りでは、頼みの綱でもあった《ハイケイデンス》は実行できず。
前回587話で、それを試みた小野田は、おもいっきり転倒してしまったのですから。
もどかしさに駆られる小野田。
先ほど転倒した記憶がフラッシュバックする。
「何か…ないのか…この状況をどうにかできる方法は!!」
第588話から引用
コーステープキッス!!
「フォウ!!」「フォウ」「フォウ!!」
そのユニークな雄叫び(?)で、泥の登りをスイスイ駆け上がっていく壱藤。
そして小野田は、壱藤の独自性のあるバイクテクニックを目の当たりにするのです。
・滑りやすい泥の登りで、“ 車体をあえて滑らせて“ …
・コーステープの張られた「棒」に、わざとタイヤを当ててコーナーを曲がる、
小野田の常識をぶちこわすテクニック。
信じられないものを見てしまったように、目を見開く小野田…!
圧倒的な力
・追い上げてきた小野田を、圧倒的な力で引き離す壱藤。
57番(小野田)ーーーこいつバランス悪い。そんな下手なダンシングでオレに追いつけるかよ!!」
第588話から引用
“ やっぱり、こいつは敵じゃなかった!!“ と、勝利を確信しはじめる壱藤。
その後方では、フラフラと泥に苦戦しつづける小野田。
壱藤の顔に、おそらくこのレースで最高の笑みが浮かびます。
“ ファーストレースで余裕で圧勝 “ という目的達成を目前にした壱藤は、小野田に勝利宣言をしました。
「悪いな、もうゆっくり話をしてる時間はない!!先にいくぜ!! さっきのオレの尊敬する偉大な「皇帝」様の話のつづきは、またあとでーーーーーゴール後にしてやるよ!!」
第588話から引用
※壱藤が言いかけた皇帝(雉)の話=前回587話のなかで中断した話
敗北の2文字を予感せざるをえない小野田坂道。
そんな小野田に、「最後にもう一回見せてやるよ」と、必殺コーナリングの手法をみせつけた壱藤は、小野田とのあいだに、絶望的ともいえる距離の差をつけてゴールへ向かいました。
MTBとは…
壱藤は、MTBレースについて、以下のように語りました。(ひとりごと)
・MTBは、力と力のぶつかりあいであると同時に、“ 心の折り合い“ だ
・自転車にのってて心が折れれば、人はペダルをふみやめる。
・「もうムリだ」「勝てない」「もうこれ以上がんばってもムダだ」…そう思わせられれば、勝ちは自然と近づく、と。
そして、それを裏付けたのが、先ほど小野田に “ わざと見せつけた “ 2度目の『コーステープキッス」。
さらにそれにつづく、加速。
あれは、小野田の心を完全に折るためのパフォーマンスでもあったのです。
雉さんのように!!
数年前、雉がレース初出場にもかかわらず、「圧勝」という形で、MTBの歴史に残した【伝説のレース】があったことを、以前の話で描かれていました。
壱藤は、そんな雉の華麗な姿に憧れて、自分の初レースを「圧勝」で飾りたい!と強く思ったのです。
小野田を後方に残して加速する壱藤は、コーステープのすぐ横で、レースを見守る雉の姿を視認。
(壱藤)“「マジーーですか!!雉さん!!」“
(雉)“「壱藤くん」“
雉も、壱藤が先頭で駆け上がってきたのを認め、互いに名前を呼び合います。
壱藤は興奮を隠そうともせず、雉に対し、こう口にしました…
「絶対勝ちます!!何かアドバイスください!!」
第588話から引用
雉のアドバイス→(壱藤)
「バランスいいね いいペースで走れてる そのペースしっかりゴールまで守れればキミが勝てる」
第588話から引用
雉はハッキリと、壱藤に「勝てる」と伝えました。
アドバイスというより、もはや「大丈夫だよ」と安堵させるような口ぶり。
その言葉に、満足げに親指を立て、ふたたび加速する壱藤。
と、雉のもとへようやく小野田が走ってきて…
雉のアドバイス→(小野田)
小野田は、雉に助け舟を求めるように、泥に対する対処法、すなわちアドバイス求めます。
前に追いつく方法はあるのかと。
すると雉は、一瞬の沈黙のあと両手をひろげて、おもわず耳を疑うようなセリフを放ちました。
「何もない」
第588話から引用
そしてもういちど、繰り返すように、静かな目を湛えて。
“「 何もないヨン!!」“
表情を歪める小野田ーーーーー
万事休す?!
次回、589話につづく
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弱虫ペダル588話「コーステープキッス」感想・まとめ
これまで、小野田坂道が幾度となくピンチを乗り越えてこられたのは、総北高校自転車競技部の「仲間たち」がいたからです。
しかし、このMTBレースでは「仲間」などいません。
そう、小野田は、(一年生ウェルカムレースを除いて)はじめて孤独な闘いに身を投じたのです。
そこで仮に今回の話で、小野田にアドバイスを求められた雉が「小野田くん、○○○をすれば、うまく登れるヨン♪」なんて優しい言葉をかけていたら、逆に物語においては台無しになっていた可能性があります。
なぜなら、小野田が孤独のなかで困難を切り開くチャンスを、潰してしまうことになるから。
そのため、雉が小野田に告げた「何もない」という一見厳しく聞こえるセリフは、小野田にとって成長を促進してくれる一言になり得ると、予感しています。
ただ私が気になったのは、雉の「何もない」というセリフにおいて、決して『アドバイスは何もない』とも、『前に追いつく方法が何もない』とも言っていないということ。
つまり、次回で私が注目しているのは、「“ なにが “ 何もないのか」というポイントですね。
また、小野田が形成逆転するヒントがあるとすれば、壱藤が2度もみせつけた《コーステープキッス》に隠されているのではないか、と思うのです。
とくに、“ バイクを滑らせる“ という点において、小野田が現時点でなし得ていない技術ですが、典型的な逆転型主人公である小野田坂道なら、このレース(闘い)の中で小野田独自のMTBテクニックを編み出すのではないか、と私は期待せずにいられません。
なにせ、小野田坂道は “ 意外性のある男 “ ですから!!
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今回は、この記事では弱虫ペダル588話のネタバレを紹介しました!
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弱虫ペダルの最大の特徴は、「臨場感あふれる表現力」です!
さらには、モブキャラや背景、集中線まで「渡辺航 先生」一人で描いているそうです!
是非、渡辺航ワールドの迫力を、漫画でお楽しみください!!