SANDA53話ネタバレ感想！大人に近づけ、大人に臆するな

2021年7月34号から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「SANDA」。

時は2080年の日本。国の貧困化に伴い文化の一切が滅び、超少子化の影響で「若さこそ至高」と謳われ15歳未満の子供は学校が一斉管理するという時代。ごく普通の14歳の少年・三田一重は実は「サンタクロースの末裔」で特異能力者。それを強制解放したのは「親友・小野一会を捜してほしい」と願った同級生の冬村四織。たまたま三田の能力を見てしまった同じく甘矢一詩や最初に三田と相対したスパイ・柳生田三郎と共に三田の能力や学園の秘密を探り、小野一会との再会も果たした。しかし、小野は未熟なうちに睡眠を摂ったせいで体が成長に耐え切れず亡くなってしまった･･･。冬村の悲しい気持ちを三田は受け止めてやり、物語は次のステージへ。

サンタを殺める武器が壊れたことで「サンタの相棒の末裔を探し、そいつの血を飲めば手の傷は治る」と兵藤に教えられ、心当たりの元へ駆け出す三田。相棒・トナカイの末裔「隣甲斐一恵」はトナカイの生態をそのまま持つサンタ以上の特異能力者だった。許嫁に切り刻まれても傷は修復、血の一滴も出ないという･･･

そんな「SANDA」53話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

サンタを殺せるアイテム「トナカイの血の弾丸」を広い校内で探すのは･･･なかなか5人では･･･てアレ？💦兵藤と三田に加えて柳生田、甘矢、冬村も参加しています💦

全員私の正体知ってるならどうしてやろうかと脅す兵藤に「それはお互い様、人数多い方がいい」と諭す三田。そんな三田に「私が弾丸見つけた瞬間撃ってくると見越して仲間を呼ぶなんてずる賢いのね。これは仲良しの宝探しじゃないし見つけた瞬間殺し合いよ」と兵藤はさらに圧をかける。が･･･30分後、弾丸は普通に舗装された地面の上に粉々に砕けた形で見つかった。思わず全員乾いた笑いを上げるが兵藤が八つ当たりとばかりに柳生田をパンチ👊

血の結晶でしかないから落ちた衝撃で砕けるのは当たり前だった。最後の武器がサンタに致命傷だけ残して砕け散った･･･「この傷の治し方だけでも教えていいだろ」柳生田も以前支給された弾丸は処分したらしいし、確かに潮時ではある。そこで聞かされたのは「サンタの相棒・トナカイの末裔を探しそいつの血液を飲む」ことだった。「ツノ持つ一族」も現世におり、そいつのずば抜けた再生能力がある細胞を取り入れれば治ると兵藤。

それを聞いて心当たりがある三田は心を躍らせて走り出した。きっと彼だ。今校内で女子と口付けを交わしていたあの「隣甲斐少年」に違いない！

隣甲斐少年はその後、部屋に女子を連れ込んで会話をしていたがその女子は「何他の女とキスしてんだよ」と怒りで顔を歪ませ隣甲斐少年の顔面を何度もはたいた。だがずっと涼しい顔をしている隣甲斐にますます顔を歪ませ泣き始める彼女。恐らく彼女は隣甲斐の許嫁で隣甲斐に対して執着しているタイプ。自分ばかり怒って殴って手は腫れるし泣いて心も老けるのに隣甲斐は綺麗なままでいることにももどかしさを覚えているらしい。

「じゃあ今日はこれ使っていいよ」隣甲斐は許嫁にカッターナイフを差し出した。舌打ち交じりにナイフを受け取り「モテて仕方がないクソ隣甲斐の体を全部グチャグチャにして見せられないようにしてやる！！」と全身にナイフを突き立てる許嫁。だが傷つくのは服やベッドだけで隣甲斐は全くの無傷。血の一滴すら出ていないのだった。

「クソトナカイかいいねぇ」この期に及んでヘラヘラしながらそう言う隣甲斐の顔に再びナイフを突き立てる許嫁だが、傷はついた瞬間修復。「僕の体は傷もつかないし血も出ないから君の心の痛みは理解できない。でも女心は理解できる、そんな男いないだろ？最強のトナカイの僕は君のすべてを綺麗なまま受け止められる」そう言って隣甲斐は許嫁をそっと抱き留める。

隣甲斐一恵、14歳。動物のトナカイの生態を丸々持った超人的な特異能力者で末裔。
そんな彼と三田は上手く邂逅することができるのか･･･。

SANDA53話ネタバレ

青天の霹靂！？

三田があくびをしながら手洗い場にやってきた。なのだが「ホーッホッホッホ」とサンタの笑い声のような声を漏らしたあくびにちょっと焦る💦あれから隣甲斐少年を探しているらしいがなかなか出会えないことも手伝っているかも･･･

と、三田は顔をあげてぎょっとした。隣に大渋学園長が来て並んで手を洗い始めたのだ。奥歯は何とか消えた？みたいだけど･･･皺だらけの無骨な手を洗ってから「こんにちは」と学園長が三田に挨拶したので三田も焦ってこんにちわと返す。そのまま自然に去ればいいのだが、一度殺し合いをした相手でもある「元凶」を相手に三田は気まずそうに振り返りながら会釈を繰り返す。それでもじっと三田を見据える学園長に生きた心地がしない💦と、「シャツはしまいましょうね」と注意する学園長。慌ててシャツをズボンに入れる三田･･･の後ろで他の生徒もシャツを直しています😅

放課後、「あ～焦った！ずっと俺のこと見てんだもん💦」と机に突っ伏す三田に「もう正体バレてたりして」とズバリ言い切る冬村。こちとら不安で疲れが取れないのによくそんなこと言うな！💦と抗議するも冬村にも「あくびが変」と言われてぐうの音も出ない💧学園長に加え兵藤にも命狙われ、いつまでこんな生活続くのやら･･･と三田がボヤいていると「失礼」と清掃の人が三田の真横にモップをかけていった。

どうやら今日は大黒愛護学園の月1回の清掃の日らしく、外部から清掃員が入っているらしい。外部の人もいるんだから声抑えて、と甘矢に窘められながらも「何かいつもより人数多くて物々しくない？」と三田。そりゃ元百貨店の建物だからね、と甘矢が言ったその時。

黒板を消していた女生徒に先程の清掃員が「動くな」と呟いた。女生徒は突拍子もない言葉を突っぱねるようにハイ？と返事をしたが、清掃員は突然女生徒の首に腕を回し頭に銃を突きつけた！！「動くな誰も」三田たち生徒が全員黒板の方を見やると、清掃員の姿をした大人たちが全員銃や武器を持って生徒たちを睨んでいる！💦

「ここの子供を貰いに来た」
同じ時、階段や廊下、別の教室でも同様に清掃員のフリをした大人が生徒に銃を突き付けて脅していたのだ💦「子賊(しぞく)･･･！」三田はすぐさま気付いた。「子賊」とは一体！？💦

再び気取っちゃう？

学園内に清掃員に扮して生徒を人質にとった「子賊」！「子供を貰う」この賊は一体どんな存在なのか･･･

人質に取られた女生徒が「助けてー！💦」と叫ぶが「騒ぐな！」と脅す。他の賊が「女は高く売れるから傷つけるな」と窘め、さらに他の賊が「子賊って知ってるか？暴れなきゃ乱暴はしない大人さ」と賊らしい言葉を吐く。しれっと冬村が赤いジャージを三田に手渡そうとしたが「動くな！」とバレバレ。こんな状況で嘘でしょ、と甘矢は引いてるけど･･･💦

「子賊」。超少子化の日本において子供の希少価値は計り知れないものになっており、誘拐して外の世界で売れば一生暮らせるほどの財産を得られるため、それを生業にしているこの時代特有の賊を指す。通常は外界の危険な存在として知られているだけで学内まで侵入してくるケースは極めて稀なのだとか。何とかしたいが、生徒は三田たち以外に7人、サンタになったとて全員に口止めは無理。その間も人質の生徒は泣きながら「助けて･･･嫌だ･･･」と漏らす。他の生徒も全員怖がっている。

おい俺、正体がバレた所で何だ。子供の自分など今すぐ捨てろ。
サンタの三田が14歳の三田を覆うイメージが見える。だが三田は恐怖と葛藤で混乱していた。だが治っていない右手をぎゅっと押す。助けようとしている三田に気付いた甘矢が止めようとするが、三田は「本当のサンタなら子供を助ける、助ける！」何度も言い聞かせるが動けない三田。子供を助けて、そして俺は･･･！ぎゅっと目をつぶったその時。

ガラッ。徐に三田のクラスのドアが開いた。そこにいたのは学園長だった。
「誰だてめぇ」子賊の1人が凄むも「ここの学園長の大渋です」とあの無表情な顔で言い放った。これは未成人式のあの時の再来･･･？

敵の「変化」？

突如「子賊」に襲われた大黒愛護学園の生徒たち。三田がサンタになれずにいた所に現れたのは学園長だった！？

「諸君、緊急事態には避難訓練を思い出して机の下に潜るように」そう言われ他の生徒はすぐ潜ったが事情を知っている三田たちは謎の登場に驚きながらゆっくり机の下へ。見た目の若さに惑わされた子賊だが、すぐに手元を見て「ハハッ」と笑い出した。「顔は若いが手を見れば一目瞭然、棺桶に片足突っ込んだ俺らの同類じゃねぇか！！」

清掃員に扮しているのでわかりづらいが、賊たちもいい歳なのか･･･？
「この国ではジジババは用済み、生きていくには俺らのようにガキを利用するしかねぇんだよ。アンタだってガキを飼って商売してるじゃねぇかジイさん」子賊の煽り文句にあった「ジイさん」の言葉に学園長より早く三田たちがビクッとしてしまう。「敬老拒否」と言って見境なく暴れる学園長を未成人式の日に目の当たりにしたばかりだった。そしてやはり「敬老･･･」と呟き顔から縫合痕が浮き出てしまった。

「敬老歓喜」･･･え？💦
確かに「拒否」ではなく「歓喜」と言って学園長は杖で額の皮を持ち上げ勢いをつけてから煽った賊に思い切り杖を振り下ろした！！すぐさま人質を取った賊の襟首に曲がった杖を引っ掛けそのまま天井に振り上げた！！敬老歓喜、敬老歓喜と言いながら学園長は三田のクラスにいた賊を全員沈め、人質の生徒にケガはありませんでした？と声をかけた。だが人質だった生徒は「学園長･･･顔に縫い目が･･･」と物々しい姿におののいているようだった。

「やむを得ないですね、こういう時に老人扱いされると私の肉体は立場を理解して歓喜する」
今まででは考えられなかった学園長の180度変わった発言。続いて出た「為すべきことを為せ、と」という学園長の言葉に三田は不覚にもハッとしてしまう。その頃、物音がしたと他のフロアにいた子賊たちが続々と集まってきてしまった。

「おやおや、今月の清掃は随分大掛かりな･･･対応に追われますねぇ、お手柔らかに」
そう言って杖から剣を抜いた学園長。･･･の隣に、サンタクロース！？

「･･･んっ！？💦」思わず面食らう学園長💦まさかの共闘･･･？

SANDA53話感想・まとめ

兵藤との揉み合い、学園長の変身、隣甲斐少年の秘密･･･とただでさえ激動の展開の中で新たに「子賊」なんて出てくるの！？しかも外界からの敵って･･･いよいよ学園外の秘密にも迫って行くのでしょうか！？

学園長の奥歯はどう対処したんでしょうか？顔と首に歯列ができるおぞましい姿だったけど･･･わざわざ全部抜いた？💦だとしても元通りになってるのはどういうカラクリ？人造人間、何でもアリなのか･･･💦今回の賊も学園長が仕組んだことかと思ったけど「今回の清掃は大掛かりだ」とか言ってたから学園長自身が送り込んだわけではなさそう。賊がわざわざ狙って来たのか、もしくはサンタの正体=中学生だと知っている「赤衣の特捜隊」がサンタ欲しさに賊まで使ったのか･･･ここまで来ると特捜隊の秘密を早く教えて欲しい所です💦

未成人式の夜、三田は全員ではないにしろ「俺はサンタクロース」とカミングアウトしているのに今回サンタとして動くのに時間がかかり、学園長は「敬老拒否」だったのに「敬老歓喜」になって正義の鉄槌を入れた。この変化は好転･･･と捉えていいのでしょうか？どうせこの学園長は若い生徒の前でヒーローに成り上がりたいんだろうと思ったけど今回はちょっと違うのか･･･？「為すべきことを為せ」という言葉が三田を動かしたのもあり、三田が少しずつ大人になって大人に歩み寄っている･･･ということなのでしょうか。

いろいろ気になることはあるけど、サンタと学園長の共闘！？そして隣甲斐少年とは出会えるのか･･･
次回も楽しみです！