SANDA48話ネタバレ感想！急いては事を仕損じる、が身に染みて

2021年7月34号から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「SANDA」。

時は2080年の日本。国の貧困化に伴い文化の一切が滅び、超少子化の影響で「若さこそ至高」と謳われ15歳未満の子供は学校が一斉管理するという時代。ごく普通の14歳の少年・三田一重は実は「サンタクロースの末裔」で特異能力者。それを強制解放したのは「親友・小野一会を捜してほしい」と願った同級生の冬村四織。たまたま三田の能力を見てしまった同じく甘矢一詩や最初に三田と相対したスパイ・柳生田三郎と共に三田の能力や学園の秘密を探り、小野一会との再会も果たした。しかし、小野は未熟なうちに睡眠を摂ったせいで体が成長に耐え切れず亡くなってしまった･･･。冬村の悲しい気持ちを三田は受け止めてやり、物語は次のステージへ。

兵藤に思い切って踏み込んだが結局逃げる羽目になった三田。自分の最近の行動に成長を感じつつ、これからどう大人になっていくか今しばらく考える。が、トナカイの血の銃弾のダメージは大きく屋外で倒れてしまった。それを助けておぶってくれたのは、「隣甲斐」という生徒だった･･･

そんな「SANDA」48話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

サンタ捕獲を目論む新たなスパイ・兵藤三鈴にうっかりサンタ姿を見せてしまった三田は「私が大人にしてあげる」とトナカイの血の銃弾を振りかざし挑発されてしまった💦

一度は「見間違い」と言ったものの、皆の前でカミングアウトしたりして今更誤魔化すのはおかしいと兵藤の口に手を突っ込んだ！「そうだ、俺がサンタクロースだ！」そう叫んで口をまさぐって銃弾を探すが「あなたを殺せる唯一のアイテムを易々と渡さない」と兵藤は飲み込んでしまった。三田のクラスの生徒が呼びに来て兵藤が目線を逸らした一瞬のうちに三田は逃げ今一度銃弾で受けた怪我を見つめ直す。

やけどのような裂傷のような、呪いのような怪我は14歳とサンタを行き来しても治らない。先程は大人の女性の口に手入れちゃったし、俺はどんどん思い切るようになってきたな。今までは14歳とサンタの自分にギャップを感じてたし、最近ようやく自分の身1つでサンタを名乗れるようになった。親には「あなたはサンタの家系を捨てなさい」と言われてたが、俺は0からサンタ像を作っていけばいい。

痛みを伴ってでも、俺はもっと強くなりたい。体の奥まで自分を知りたい。
そう思いながらも大怪我を抱えている三田は手洗い場の影で座り込んでしまった。そこへ手を洗いに来た美しい生徒･･･「君大丈夫？すごい怪我してない？」そう言われ三田は平気だと取り繕うが、その生徒を呼ぶ他の生徒が「トナカイ」と呼んで驚く三田。ここへ来てよく聞く「トナカイ」というワード。彼のゼッケンには「隣甲斐」の文字。

「トナカイって君の名前？」思わず呼び止めて尋ねる三田。お節介ごめんね、と去ろうとしたが三田の様子がおかしいので放っておけなかった隣甲斐。結局倒れてしまった三田に応急処置をし背中におぶって他の生徒に「隣甲斐と三田は抜けますって言伝しといて」とお願いした。
トナカイの背中に乗るサンタ･･･この出会いは必然？

SANDA48話ネタバレ

トナカイを口説く？

呻きながら横になる三田を呼ぶ声。右手の痛みに苦しみながら三田が目を開けると･･･「大丈夫？」と声をかけたのは、本物のトナカイ！？トナカイ人間か･･･！？💦

わっ！！！と叫んで三田が飛び起きると、そこにいたのは隣甲斐少年。ちゃんと人間の姿で「大丈夫？保健の先生来るからね」とニッコリ笑っていました。戸惑いながらお礼を言い、状況を整理する三田。あそこで倒れてトナカイくんに運んでもらった･･･「隣甲斐」のゼッケンを改めて見て三田は「先生が来る前にこの子の素性をどうにかして調べなきゃ！」と焦り始めた。でもどうやって？

「君、俺の事知ってて助けてくれたの！？」だと自意識過剰？「俺サンタ！てことは君は？」だと急すぎ？あっ、と思って出たのは･･･
「運命って信じる？」隣甲斐の両手を握って迫る三田。きょとんとする隣甲斐。「一番違った」とやってから思う三田😅

「参ったな、こんな直球のアプローチは珍しいよ」と斜め後ろを見る隣甲斐。三田が？と思っていると「僕が優しくした人って何で皆僕のこと好きになっちゃうんだろう･･･✨」とキザったらしく言った💦何だこいつ！？と思う三田だが人のこと言えないよね←
誤解させちゃったみたいでごめん、そういう意味じゃなくてと取り繕うが隣甲斐は「僕も君を傷つけるつもりないよ、今時同性同士もよくあることだし」と取り合わない。

「僕はただ友達になりたいだけなのに男女問わず結局そっちかって残念に思うことがあるんだよねー」とやはりキザったらしく長そうとする隣甲斐にだんだんイライラしてきた三田はついムキになって「違う違う！本当にそういうんじゃなくて本当に俺と君は特別な関係なんだって！」と核心に迫る発言をしてしまう。「君の声が聞こえたこともあるし名前からして一目瞭然だろ？それに、君の顔を見た瞬間ピーンと来たんだ！！」そんなにわかに信じがたいようなことも言っちゃうんだ･･･😅

あれ？これもしかして、言えば言うほど？？ドツボに嵌ってるような･･･叫びながら三田自身で思ってしまうが相変わらず隣甲斐は「ハイハイ運命論的な迫り方ね？言っとくけどそれ0点だよ」とへらっと笑っている。とうとう三田はベッドから降りて隣甲斐を壁にドンッ！と押し付けた･･･！

陽と陰の運命

隣甲斐=トナカイだと確信して焦って迫る三田をへらへらと躱す隣甲斐。三田はとうとう立ち上がって隣甲斐を壁に押し当てて叫んだ。

「俺サンタ、君トナカイ。この名前の並びに覚えはない？俺を助けてほしいんだ」
切迫する表情でそう言ってみたが「これを治せるのはトナカイくらいしかいないと思ったのに」と返事を待たずして三田は諦めている様子。三田の右手は応急処置しかしてないので限界なのだ💦そんな三田を隣甲斐は冷静にただ眺めていた。

そして「仮に僕が君の言う特別なトナカイだったとして、君みたいな人に協力すると思う？」と言い放った。予想外の返事に三田は不穏な顔で驚く。そして三田の手から勝手にさらりと抜け出して「目の前で一世一代の告白する人を僕は何十人と見て来てるんだよ、その中でも君の態度は最低最悪。もっと美しい口説き方を勉強すべきだ」「話はそれからだよサンタさん」そう言って保健室を出て行ってしまった･･･三田の右手からはまた血が流れていた。廊下を歩く隣甲斐に女子が群がる。美少年はいつの時代ももてはやされるようだ･･･

「ヘラヘラしやがって！絶対あいつの正体暴いてやる💢」三田はまたムキになって保健室にあった動物の本を読みふける。あいつも満月の夜に角が生えたり変身能力があったり何か手がかりを探したいらしい。トナカイのページを読んでいると「オスメス両方に角が生える」「季節によって目の色が変わる」とあった。そういえば、隣甲斐の目も明所と暗所で色が違ったような･･･？

「あいつの目が一瞬青く見えたのって･･･！」そう叫んだその時、三田の後ろに兵藤が立っていた😱相変わらず生気を感じない目で「調子はどう？保健の先生の代わりに私が来たわ」と言って飲み物と食べ物の乗ったトレーを乱暴に置いた。戦慄した顔で「兵藤･･･」と呟いた三田に「兵藤先生、でしょその汚い口から栄養取らないと。少しでも食べた方がいいわ」とフォークに米を乗せて食べさせようとする。いらない、と言っても強引に押し込んでくる兵藤💦

必死で口をつぐむ三田に「少しだけでも～」とぐいぐいとフォークを押し込んでくる兵藤。その瞬間「ねっ」とフォークを突き出す兵藤！寸での所で頭を下げて躱した三田💦まだ兵藤は「サンタ」を諦めていないらしい･･･！💦

先生もいろいろ

隣甲斐少年の正体を知りたくて焦る三田に再び兵藤の魔の手が。フォークを回避した三田に兵藤は光を宿さない目で「あなた運命って信じる？」と言った。何だか聞き覚えのある言葉･･･

「あなたがサンタになった姿を一目見てピンと来たのよっ」そう言って三田に頭突きをかまそうと頭を振り下ろす兵藤だが三田はまた回避し兵藤はベッドの柵に頭をぶつける。逃げようとする三田の腕を思い切り引っ張りながら「私とあなたは特別な関係だってね！！」と叫んだ兵藤。三田は吹っ飛ばされて保健室の棚に思い切りぶつかってしまった。うずくまる三田に兵藤は持ってきたらしきビンを半分割って迫ってくる。

「さぁ、もう一度見せてよあの姿、あの正体を！！」迫る兵藤を見て、そして先程の兵藤の発言を思い出して三田は思った。
こいつさっきの俺と同じセリフを言っている。「あいつの正体絶対暴いてやる！」と躍起になって本を読んでいた自身の姿は、今目の前にいる狂気と同じ恐ろしい姿をしていたんだろう。俺はすっかり忘れていた。

正体を暴かれたら最後、俺みたいに学園生活がめちゃくちゃになるんだった。それなのに俺は自分勝手な理由で彼に無理強いしてしまった。今穏やかにクラスメイトと談笑している隣甲斐少年の正体は何であれ、彼の穏やかな日常をいきなり台無しにしようとするなんて･･･そりゃサンタとしても男としても0点だよなぁ･･･😢ごめん、の気持ちなのか三田の目から涙がこぼれた。目の前には割れたビンを振りかざす兵藤。もうおしまいか･･･

ガシッ。「昼休みは終わりだ」
兵藤のビンの手を握って止めたのは･･･柳生田だった！！兵藤が気付いて振り返った瞬間柳生田は思い切り兵藤の顔面に蹴りを入れた！！ドシャア、とひっくり返る兵藤を見ながら柳生田は「子供はさっさと授業戻ってろよ」と三田に釘を刺した。柳生田先生そんな、と言いかけた三田に柳生田は「いやほんとに、最近成績やべーぞ三田」と言ってシッシッと手を振った。言い返せない三田は声にならない声しか出なかった･･･

大人になりたい生徒が大人になれず、またも大人に助けられてしまった。様々な出会いがあるけど、三田は本物のサンタになれるのだろうか･･･。

SANDA48話感想・まとめ

隣甲斐少年に兵藤に、新たな出会いが続々とあった中で恐らく読者も三田と同じように「こいつは何者？」と正体を早く知りたいと思っていたのでは？それを板垣先生に逆手に取られたような展開だと思いました。読者も作品の一部にしている･･･すごいな･･･💦にしても、トナカイ姿の隣甲斐が前作『BEASTARS』のルイ先輩とピナくんを混ぜたような見た目で何か懐かしい顔に出会えたような気分に･･･ｗ

隣甲斐はやはり男の子だったみたいですねｗ見た目と同じく両性愛者やアセクシャルかもしれないけど･･･確かに三田のあの「アプローチ」は焦り過ぎだと思います💦でももし自分が三田の立場だったら、隣甲斐の言うような「美しい口説き方」ができるかどうかは不明･･･そういう人結構多いんじゃないでしょうか？結論を急ぎすぎて根掘り葉掘り聞いてしまうみたいな･･･勝手に「時間がない」と思い込んで一度立ち止まって冷静に自分が求めていることを自問できるには、一度三田みたいな暴走をしないと気づけない･･･これって人間のバグな気がします← そのバグがない人も稀にいるけど宇宙人かと思いますもん←

でも、そのやり方が違っているというのをまさに「反面教師」を体現している兵藤が教えてくれたわけで。皮肉なことに兵藤が三田にとっての一番なりたくないタイプの大人、「反面教師」を買ってくれてるからこの人も教師なんだよなと思ったり。兵藤は気にくわないけど必要悪？一応柳生田が助けてくれたけど柳生田も完全に信用していいかよくわかんないし･･･言ってしまえば冬村や甘矢、その他生徒や名前も出ていないような先生たちも信用できるかわかりませんよね。でもそんな人たちで世の中は回っているわけで。

人はいつまで経っても「上手に生きる」ことはできないんだろうな･･･そういう学びがある作品だと思います。隣甲斐の秘密、兵藤の狂気、柳生田、いろいろ気になるけど三田の右手は早く何とかしてあげてほしい･･･💦
次回も楽しみです！