弱虫ペダル689話ネタバレ感想！寂しさは次への活力に変えて

2008年2月から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「弱虫ペダル」。

連載当初、総北高校に入りたてだったオタク少年・小野田坂道がひょんなことからロードバイクとその実力者の同級生・今泉俊輔と鳴子章吉と出会い自転車の魅力と自身のポテンシャルに気づき自転車競技部に入学し、様々な出会いを経て自転車と共に成長して行きます。小野田が出会う多くの先輩や後輩、ライバルたちにもそれぞれドラマがあり、それぞれに多くのファンがいる、卒業した先輩たちの今を描く「スペアバイク」も別冊チャンピオンで連載中です！さらに今年10月からはNHKにてアニメ5期も始まります！！ドラマだけでなく自転車やロードレースの仕組みもわかる、スポーツ誌としても楽しめる作品です🚴

追い出しレースの最後の結果は新エース・悠人に軍配！！その功績は遥か総北や京都伏見のライバルたちにも届き、それぞれの選手たちに緊張が走る。各校でこれからどんな動きが見られるのか･･･！

そんな「弱虫ペダル」689話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

追い出しレースも最終局面！！悠人vs葦木場のバトルはゴール地点で待つメンバーも予想していなかったカードだったようです。

もう限界近いのに何で俺は踏めてるんですか？葦木場さんとだから？それとも、俺の実力？どっちにしろ、1人じゃできなかったと思います。今日のレースに関わった皆さんに「ありがとう」って言いたいです。その悠人の声が聞こえたのか、「悠人、それでいいんだよ！！」と叫んだ葦木場。そして決着！！他のメンバーも後方から雰囲気を感じ取る。「できるよね？悠人なら」真波もそう言って、結果は･･･

先にゴールラインを踏んだのは悠人だった！！！
自分で両手を挙げ天を仰いだのに、待機組が悠人が勝った！と言っても信じられなかった悠人。葦木場に「手抜きました？」と尋ね「そんなわけないでしょ」と返ってきた所でやっと勝ったと自覚し喜ぶ悠人。そんな悠人の肩を抱いて「次の世代の箱根学園を頼むよ、悠人」と葦木場。悠人も力強く「はい」と返事をしたのでした。ちなみに☆争奪戦は4つずつでドローになったようですｗ

一方こちらは総北。今日のメニューは終わって片付け始めていたのに今泉と鳴子がローラーを回しているのに驚く小野田。2人は箱学の追い出しレースの話を聞いて「次のエースは新開悠人」と思ってヤバイと思い追加練習を始めたのだ。2人も悠人が前のインハイから片鱗を見せてたと気づいており、追い出しレースで葦木場を下したなら相当ヤバイと思ったそうで。そして手嶋のケータイに葦木場からのレース結果が届く。「悠人は隼人との勝負に惜敗した後に葦木場を下した」そう聞いて総北にも緊張が走る･･･💦

その頃、悠人が何気なく真波に「今回のこと想定してました？」と聞くと、真波は「全然だけど？」と言いつつプレッシャーを含んだ顔をした。それに思わず仰け反った悠人は、遅刻で身なりもなっていない姿でエースや兄のことも想定してたのか？と思う。徐に葉っぱをちぎった真波を見てまさかな、と思うが、真波は「チーム作りって結構面白いよね。俺来年のインハイが今から楽しみだよ！！」と未来を見据えて笑っていたのでした。

さらに遠く京都へ、悠人の話は届いていた。「これはまた･･･来年が面白くなりそうやね！！」そう言ったのは京都伏見の新キャプテン・御堂筋翔！来年に向けて各校どう動くのか･･･！

弱虫ペダル689話ネタバレ

賑やかな練習、静かな教室

静かな田舎の道路。に、ジャアァとタイヤがコンクリートを削る音が響く。総北自転車部が練習しているのだけど、何やらいつもより気合いが入っているみたい。

「もちっとペース上げや小野田くん！先行した1年生組に追いつかんで！！」「うん！！」そう言って新キャプテン・小野田はケイデンスを上げる。僕たちはこれからもっと強くならなきゃいけない。自分たち「だけ」の力で･･･

しばらくして小野田たちは先行した鏑木たちの背中を捉えた。3分のハンデがあったにも関わらず追いついてきた先輩組に鏑木たちも逃げ切ろうと必死。だがここで先頭を走っていた小野田に代わり、鳴子と今泉が牽引して一気に追いかける。相変わらず「マネすんな」「そっちこそ」と言い争いながら走る2人に「お願いします･･･」と託しながら小野田は千切れていってしまいました💦

そしてレース後。今日こそ逃げ切れると思ったのに！と悔しそうな指パッチンを放った鏑木に「まだまだや、修行し直せ」と笑う鳴子。「たまたま力出なかったんですぅー！」と言い訳してますが😅その後ろから「何で俺2年なのに1年組で走らされてるんだよ💦」と言ったのは、以前小野田にケンカを吹っ掛けて見事自転車で負けた川田だった。「お前の実力と部歴が1年生程度だからだ。昇格テストはいつでも受け付けてるから頑張れ」とスカシながらも檄を飛ばす今泉。川田への今泉の対応が厳しく見える鳴子、川田に一方的に腹を立てていた鏑木はざまーみろ！と軽口を叩く･･･総北のいつもの練習風景でした🚴

そして昼休み。廊下で偶然出会った小野田と自転車部マネージャー・寒咲幹ちゃん。資料室に荷物運びを2人共頼まれたとのことで一緒に向かうことに。今日の朝練はどっちが勝った？2年組が追い付いたよ、さすが貫禄だねー、僕はちぎれちゃったけどね、と談笑しながら歩いている2人。ふと幹ちゃんが「朝練もだいぶ暖かくなってきたんじゃない？水も冷たくなくなってきたし」と呟く。窓には目が膨らみ始めた木の枝が見える。

「もうすぐ4月･･･春だから」「うん」「学校も少し静かになったよね」「･･･うん」
2人の目の前には、がらんとした教室。学校の備品が整然と並ぶだけの、個人的な荷物が一切ない空間。つい最近までお世話になっていた3年生が卒業してしまった、その名残の空間だった･･･

寂しさは感謝で埋めて

がらんとした3年生の教室を黙って眺める小野田と幹ちゃん。その空間はあまりにも静かで無音で、まるで先輩たちが消えてしまったような空間だった。

「卒業式から在校生の終業式までの2週間てちょっと寂しくなるんだよね」幹ちゃんの言葉に「･･･うん」と少し目を潤ませて答えた小野田。マネージャーとして、小野田が選手として先輩たちといつも楽しく、時に厳しく自転車と向き合っていたのを見ていたから小野田の思いも何となく伝わっているようです。「手嶋さん、青八木さん、古賀さん」そう呟いて思い返すのは部でやった卒業生を送る会。

みんなで花束を渡して盛大に送り出した。ホワイトボードにそれぞれメッセージを書いてもらった。本当の卒業式が終わって卒業式の看板は片づけるために校舎の脇に横たえてあった。「卒業･･･しちゃったね。1つ上の先輩って、1年生の時の3年生の先輩と比べて一緒にいる時間長かったから･･･違う寂しさがあるよね･･･」「･･･うん」しみじみとそんな寂しさを感じながら2人は頼まれ事を済ませた。

そして放課後。1人早く部室に来た小野田は、キリッとした顔で送り出した時のままのホワイトボードを眺めていた。「卒業おめでとうございます！」の文字の脇に手嶋、青八木、古賀のメッセージが残されている。「ありがとよ！！」「最高だった」「ケガには注意しろよ」個性ある温かいメッセージ。それを見て小野田は改めて3人にお疲れ様を心で唱えた。

1年生で入りたての小野田、鳴子、今泉にインハイの座をかけて本気のバトルを挑んできた手嶋と青八木。小野田たちに負けて思い切り悔し泣きした後、小野田にクリートを譲ってくれた手嶋。3年生になってもクライマー勝負に賭けた手嶋。手嶋に負けても潔くインハイメンバーを全力でサポートした古賀。いろいろあったけど、僕たちはあなたたちの背中を間近に見て走ってきました。

「小野田」「小野田ぁ！」「小野田！」3人はいつでも真剣に自分と向き合ってくれた。それに応えるように、小野田はホワイトボードの前で「はい！ありがとうございました！！」と頭を下げたのでした。

次は俺たちが

3人の先輩の思い出を胸に改めてお礼を言った小野田。もちろんお礼を言いに早く来たわけではなく、「ホワイトボードの字消しといて」と今泉に頼まれていたのです💦

だけどこんな思いのこもったメッセージ消せないよ💦でもここはキャプテンとして心を鬼に、いやでも無理～💦、でもこれは仕事だから～とアワアワしていると鳴子がやってきた。声に驚いてホワイトボードと一緒にひっくり返る相変わらずドジな小野田です😅そんな小野田に「購買部で会った鏑木が超ハイテンションだった」と話す鳴子。何でも大好きなスペシャル焼きそばパンが5つ以上残ってたから4つ買えてラッキー、今なら宝くじも当たるかもーと大騒ぎしてたみたいで。

「パン買えるようになったのは、3年がおらんようになったからやのにな」鳴子の言葉に小野田も再びキュンとしてしまう。朝練で鏑木が力出なかったから勝てなかったって言い訳してたけど、あれも3年がいなくなったせいだけどあいつは自分で気付いてへんねや、と鳴子は言う。特に鏑木は青八木と同じスプリンター同士で仲良しだったから余計なのでしょう。鳴子もパーマ先輩、無口先輩と茶化す相手がいなくなって寂しいと思わず漏らしてしまいます💦

あの人らには世話になったし闘って一緒にインハイも出てたくさんのモン貰った。手嶋さんなんかテストの合間とか言ってひょっこり現れそうだけど、卒業したからそれはない。まだまだ感謝も恩返しもしたいのにもうできないんや。
そこまで言った時、ちょうど今泉が部室に近づいたが鳴子の熱弁を聞いて入室を躊躇った。でも次に響いたのはこんな言葉だった。

でも小野田くん心配いらんで。先輩から貰った恩は後輩に返すんや。
鳴子の自信に溢れた笑顔に小野田もブルッと震えた。そう、これからは自分たちが一番上の世代になるのだ。

春休みが終わったら自分たちが3年生なんだから！！
気付いたら今泉と、杉元と幹ちゃんも部室に集まっていた。みんなの力のこもった表情に小野田も新キャプテンとして背筋が伸びる思いでした。

「うん、そうだね！！」小野田たちはついに3年生になります！！！✨

弱虫ペダル689話感想・まとめ

一気にお別れからの進級ムードですが、前回までは普通に手嶋がいたんですよね･･･← 追い出しレースは卒業式間近に行われる行事だったみたいでですねｗ

今回の小野田たちみたいにあえて卒業生の部屋を見に行くことはしなかったけど、確かに卒業式って終業式より先に行われるからどうしても1世代いない時間ってできるんですよね。そこでわざわざ先輩のことを思ってしんみりしちゃうのは、小野田たちにとって自転車部という場所がかけがえのない場所で様々な経験をさせてくれる場所だったからなのでしょう。自分は先輩・後輩を作らない環境で学生生活を送ってきたので小野田たちのような感情って生まれなかったんですよね･･･「疑似青春体験」できる作品でもあるのか！？←

ちゃんと川田も自転車部に参加してることとか、鏑木の寂しさを紛らわすほどの焼きそばパン4つとかそういう描写ほっこりしますよねｗ渡辺先生の日常の描き方がちょっと面白くて心が温まる描写が多くて好きです。ちゃんと真面目な所は手に汗握る展開なのに、ホワイドボードのメッセージ消せない小野田とかも何か可愛かったですよねｗ自分も好きな相手のメッセージはすぐには消せないかな～他の人に消させるハメになったり←

ほっこり、でもちょっと寂しい回でした。次回からは3年生編になるのかな･･･？何か感慨深いです！
次回も楽しみです！