SANDA15話ネタバレ感想!台風の中で育つ悩みのタネたち

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2021年7月34号から連載スタートした、「BEASTARS」の板垣巴留先生の新作「SANDA」。

2080年、60年後の日本は国の貧困化に伴い文化というものは滅び、15歳未満の子供は人口の0.1%という超少子化。大人と子供を完全に分別し、子供は貴重だと謳いながら結局大人の言いなりになる機械的な人間に育てばいいという管理された世の中。今のままでは本当にこんな社会になってしまうよ、という板垣先生なりの警鐘も描いているかもしれません。

クリスマスという文化も伝説となってしまった世界で、14歳の三田一重は実はサンタクロースの末裔だということがクラスメイトの冬村四織によって明かされる。クリスマス文化を復活させて実家のケーキ屋の経営を持ち直したい同じく甘矢一詩も加わった3人で三田の能力を探りながら失踪した冬村の親友・小野一会の行方を追う。

学園長の闇、振り回される大人と生徒、大人と子供の狭間で揺れ動く三田。そのきっかけとなった婚約者・風尾二胡の大胆な行動に三田はサンタの力を失いかけ、冬村は釘を刺しに行ったけど・・・?

そんな「SANDA」15話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

三田と婚約者の二胡が堂々と大声を挙げながらこれ見よがしに夫婦っぽいことをする。結婚できないって言うと三田から聞いていた甘矢と三田を探していた冬村は怪訝な表情。

結婚するまでは自由恋愛だからいいけどもう少しサンタとしての立場をわきまえた方が、と甘矢に窘められた三田は今日中に言う!と宣言したけどたぶん無理だなと甘矢。同室だからこそわかる、14歳の三田のこと。サンタである以上、子供に恋心を抱いてはいけないのは自分が一番わかっているけど、そういう普通の青春はもう送れないと思ってた矢先の二胡の大胆行動なので正直楽しんでいるのだ。

二胡が授業中に飛ばしてきた手紙への仕返しをしようとしていた時、突然新任教師が来ると案内が。体育担当で護身術を教えると言ってやってきたのは何と、三田=サンタだと知っている赤衣の特捜隊リーダー・柳生田だった!

実は柳生田、小野の葬式の時にサンタとやり合って逃がしたことが大渋学園長にバレており、今来ている台風が去るまでの1ヶ月弱の間に学内に潜伏しているサンタを捕まえられなければ、学園長が90歳の誕生日の時に摘出した心臓を移植するというあまりに重すぎるペナルティを課せられているのだ。だから教師として潜入し、それを踏まえて柳生田は三田と放課後2人きりになった。

14歳から突然60歳くらいになる三田と、51歳から90歳になるかもしれない柳生田。「突然歳を取るってどんな気分だ?」「俺の場合、少しだけ悪あがきを覚えたそう言ってサンタになった三田に猛然と立ち向かう柳生田。元々死んでいるような俺の人生、移植も殉職も同じだから捨て身で行くぞ!!

だが柳生田がパンチをした瞬間、三田は14歳の姿になっていた!勢いで吹っ飛ばされ伸びてしまった三田。「餅かよ!?」という感想が飛び出してしまう柳生田。子供を殴る感覚って嫌だなと思いながら慌てる柳生田と、赤い服を着てもサンタにならないことに戸惑う三田。もしかしてサンタの力が弱まってる?三田=サンタと証明できなきゃ意味がない・・・お互い気まずい雰囲気になるしかない・・・💦

その頃、二胡を訪ねて来た冬村。
「私の三田にこれ以上手出さないでくれる」その言葉の真意とは・・・!?

SANDA15話ネタバレ

真逆な女子トーク

「で?おふゆ、いつからカッちゃんに惚れてるの?」

思わず宣戦布告のようなことを言ってしまった冬村は三田の婚約者である風尾二胡を呼び出し、廊下で話し合うことに。二胡のTシャツの胸元には「潤沢」と書かれていて思わず見てしまう、「カッちゃん」呼びに何だそれと心でツッコんでしまう冬村。そんな冬村に二胡は「いや好きだなんて一言も言ってないしクールな私があんな奴に恋するわけないしモゴモゴ」と冬村のマネをして笑い飛ばす。

これじゃあいつも振り向かないわな、とケラケラ笑う二胡に青筋を立てながらも何も言わない冬村。「私の三田にこれ以上手出さないで」なんて何で口走ったんだろう、思ったより三田に依存してるのかなぁとぼんやり考える冬村に二胡は「まぁ結婚するまでは自由恋愛だし好きにアプローチしたらいいよ」と婚約者の余裕とも言うような雰囲気を出す。

「だってぇ、妬んでくる奴が多いほどカップルって燃え上がるからね」

婚約者の余裕からか思い切り上から目線の二胡に冬村もたまらず立ち上がって威嚇💦そうやって高身長でビビらせてきたんだ?言っとくけどその手段は恋愛ではオススメしないよ?14歳なんてよほど胸見せたり触らせる方が気引けるってマジメな話!!とぐいぐい来る二胡にせっかくの冬村の威嚇も押され気味💦だけど冬村も言いたいことを言い放つ。

「私と三田はやり遂げなきゃいけないことがあるの!!」

「それって小野の行方を捜すこと?」二胡の言葉にドキッとする冬村。この前学級会開いてたから何となく二胡も察しがついたのでしょう。でも二胡は早く終わってほしくて「トイレ行きたい」と適当なことを言ったのだとか。それが嘘だったので本が落ちてただけだったようです💦「小野は死んだ」が嘘だと思ったのに手がかりでも何でもないじゃないか💦

よっぽど小野が好きだったんだね、おふゆってどっちもイケるタイプ?
カッちゃんと小野どっちが好きなの?

核心を突くような二胡の投げかけに答えは出せなかった冬村だった・・・

私と大人と子供の謎

カッちゃんと小野どっちが好き?そんなこと聞かれても、と冬村は風呂場で下着姿の自分を見てつくづく思う所があるようで。

14歳なのに高身長で骨ばった体、胸も薄くて声も低い。二胡は声も高くて女性らしい体になる準備をしているのにこの違いは何だろう。この体を眺めると自分がわからなくなって人と向き合うのも怖くなる。自分が女なのか男なのか、子供なのか大人なのか、わからないまま手探りで生きて来たけど、小野といる時だけはただの冬村四織でいられた。

早く小野に会いたい。小野を早く見つけなきゃ、洗濯が終わったら部屋に戻るの嫌だな1人でいたい・・・そう取り留めもないことを考えている冬村の耳に「コンコン」と洗濯場の窓を叩く音が。不審に思って近寄って見て、冬村はハッとする・・・

その頃、三田は「何でサンタになれなくなったんだ!?💦」と嘆きながら食堂でラーメンをすすっていた。無理矢理連れ込まれた事情を知っている甘矢と、さっきまで殴り合っていた同じく正体を知っている柳生田も一緒です。女にうつつ抜かしてるからだ、恋愛禁止!💢と釘を刺す甘矢の言葉に「むしろそれは誘導だろ」と思う柳生田。そして「サンタと言っても心と体は思春期だから何か些細なことで変化が起きても無理はない。心の持ちようさ」と大人を気取ってみせる。

そして「どうして三田は今まで自分がサンタになれたんだと思う?」という質問に真剣に考え込む三田。
元々三田家はサンタの血筋で、冬村や甘矢に巻き込まれてサンタの自分が求められてるからって頑張って、でも頑張れば頑張るほどサンタの器じゃないこともわかってきて辛くて、と頭を抱える三田。甘矢は心配そうに眺め、柳生田も思わず「ガキ」の姿の三田に手を貸したくなってしまう。

「子供は宝」というスローガンがふと柳生田の目に入る。
潜入捜査1日目にしてもう先生気取りさせられるとは俺らしくもない。やっぱ子供の力はおっかねーな。大人の柳生田はしみじみ思うのでした。

そして洗濯場の冬村の目の前に現れたのは・・・小野だった。
雨合羽を着て台風の夜の中にたたずんでいる。慌てて窓を開ける冬村に小野は夢中で飛びついた。また神出鬼没な小野、一体どうして!?

わからない大好きな子

冬村が洗濯をしている間に突然現れた小野。冬村に飛びつき「冬村さんよかった・・・!」という小野に驚きつつも「もう放さない!」と抱きしめる冬村。

どうして?何があったの?会えてよかったけど!と興奮気味の冬村に小野は「冬村さんいつもこの時間に洗濯するからもしかしてと思って」と笑いかける。が、冬村の顔が何だか引きつっている。どうしたの?と尋ねる小野から少し離れ冬村は「いや・・・あれ?」と何か引っかかる様子。

「小野・・・何か感じ変わったね?」
えへへそう?と応える小野にまだ戸惑っている冬村。今までの小野と違って何だか・・・

そう言いかけた瞬間、小野は顔を冬村に押し付けた。そして・・・冬村を押し倒し、夢中な様子で唇を奪った。
小野は冬村に覆い被さったまま「冬村さん、あなたは何一つ変わってない」と言った。

まるであなたの周りだけ時が止まってるみたい。大人でも子供でもなく時空から解き放たれたみたいな、限りなく自由な身体がずっと欲しかった。そう言う小野の顔は今まで見たこともないような恐ろしい顔にも見えた。まるで欲しいものは全部奪ってきたような大人のような・・・

「どうしてあの時キスしてくれなかったの?あなたのすべてが欲しかったのに」
大人の裸を芸術品で見た時の夜のこと。あの時キスをしていればこんなことにならなかったと言うのか・・・?

その頃、三田と甘矢は冬村の部屋を訪ねていたがまだ戻ってないと言う。いつもなら洗濯終えて戻ってくる頃なのにどうしたんだろ、と言うルームメイトの言葉に心配になる三田たち。冬村は小野と会っていて、只ならぬ時間を過ごしていたから・・・

「大人になんてなりたくなかった。だったらもう時を止めちゃおうよ」
小野の身に何があったのか?そして冬村の答えとは・・・

SANDA15話感想・まとめ

またまた急に登場した小野!行方不明者って何だ?と思うような神出鬼没っぷりに読者の皆様も翻弄されてるのではないでしょうか?そして冬村も・・・

小野の雰囲気が何だか怖くなっていたってことは、もしかすると婚約者と無理矢理関係を持たされたとか?わざわざ学園が葬儀を行おうとしたり、小野という生徒は何かと大人の都合に振り回されているのかも?だとしたら小野ってどんな存在?大人にとって都合の悪い存在とか?それを暴かれるのが怖いから学園はサンタ捕獲に躍起になっているし小野も現れたり逃げたりを繰り返している・・・?葬儀で三田が全裸で「小野、お前がわからないよ」と言っていましたがますますわからない存在ですよね💦

そう考えると自由に思春期を過ごせている二胡は一番の幸せ者で放蕩者な気もします。これが14歳のあるべき姿という感じもしますよね。何の心配もなくただ現実をお気楽に過ごす、これが14歳の義務だとすら思います。だけどその裏で三田はサンタの重圧に悩んでるし冬村は小野のことや二胡みたいな「普通の女子」とのギャップに悩んでるし甘矢だって家のこととか他にも悩んでることあるはずだし。それをただ見てるだけでいろいろ思ってしまう柳生田はやはり「大人」なんでしょう。

大人だからできることは多いけど、子供だからできることに軽率に手を出せない。なぜかと言うと子供がそのできることで悩むから。しかもこの時代「大人はいいな」と思う子供が少なそうだし(現に小野が割と大人を恨む勢いでいそう)「大人が味方になる」ことが難しいんだろうなと。現実でもなかなか大人と子供の関係って淡々としてますしね。

たぶん大人も子供も、向き合おうとすると難しいんですよね。小野は冬村と向き合って何を導こうとしているのか・・・
次回も楽しみです!

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今回は、「SANDA」の15話ネタバレを紹介しました!

が…

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