SANDA10話ネタバレ感想！大人を教えてくれたのはシンボル！？

2021年7月34号から連載スタートした、板垣巴留先生の新作「SANDA」。

2080年という未来の日本で、人口の0.1％しかいない15歳未満の子供を学校が管理する社会で大人と子供の感覚のズレや葛藤をありありと描く作品。前作「BEASTARS」とはまた違った、世の中の闇や大人と子供の「残酷さ」の違いを上手く表現しています。

大黒愛護学園に通う三田一重は、実は昔に滅びたクリスマスの文化の象徴「サンタクロース」の末裔。その姿を解放したのはクラスメイトの冬村四織。冬村は行方不明になってそのまま死亡扱いになっている親友・小野一会を探してほしくて三田の能力を解放したのだがなぜ解放条件を知っていたかは不明。そこに「実家のケーキ屋の景気を回復したい」と三田の同室・甘矢一詩も加わり、サンタの能力を探りながら学園の秘密を探る。

小野が生きていたのに学園長は小野の学園葬を強行しようとしていた。そこへ「赤衣の特捜隊」を呼び、サンタクロースを捕まえようという魂胆が。特捜隊の前赤長・柳生田がたまたま三田たちの秘密の甘酸っぱい話を聞いて胸を躍らせながらも三田に発砲！！どうなる三田！？💦

そんな「SANDA」10話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

未成年なら爆弾作りが得意でも問題ない、いい時代に生まれたとか言ってる冬村に爆発物禁止！大勢が巻き添え食うぞと釘を刺す三田。しかし小野を見た日から冬村から目が離せない三田･･･だが冬村は「やるのか？」と指を鳴らす始末。もうやだこの人！💦

その頃小野の葬儀を強行しようとしている学園長の前に「赤衣の特捜隊」が右腕に彫られた枯れた柊のマークを見せる統率の取れた格好で集められていた。小野が消えてから突如現れたサンタクロースとの因果関係を訝しんだ学園長が盛大な葬儀の会場を設けてサンタクロースをおびき寄せ捕獲しようと考えた模様💦

そのリーダーの柳生田三郎51歳は何だかやる気がない。リーダーとはいえ20年前に現れたサンタクロースに深手を負わせただけだし、簡単にサンタが見つかれば誰も苦労しないよ、捜査とはいえ学校に来ると無敵だった子供時代を思い出すなぁ、などと考えていると話し声が。それは紛れもなく三田たちの声だった。

何で見てくるの？ケンカ売るつもりもないのに見てくるなんて失礼だと相変わらずの冬村に怒りつつも、自分の思いを吐き出す三田。その会話を柳生田は恋の行方だと思いドキドキしながら聞いている。
俺にとって小野が見つかった夜は、小野のことより冬村が笑ったことの方がよほど奇跡だったんだ。冬村をつい見てしまうのは冬村があの時どんな顔で、どんな声で笑っていたか思い出したいから。これからきっと大変なこともあるだろうけど「今はただこの子の笑顔が見たい、子供は常に笑顔でいなくては」サンタの思いと重なる三田の思いは使命か、あるいは･･･

俺が冬村を笑わせるから、そのためには何でも協力するからお願いだ。きっとそのために俺はサンタの末裔として生まれたんだ。
そう言ってくれた三田に答えるように冬村も「言わなきゃいけないことがある」と言いかけたその時。

三田の腕を掠めた銃弾！！三田の腕から血が舞い倒れ込む。白いシャツは血で赤く染まり、サンタの姿に変わる。
「年々こういう青春モノに弱くなってるわ～！でもこれでサンタ捕獲、仕事ってつらいよ」

柳生田が子供である三田を撃った！！このまま三田は捕まってしまうのか！？💦

SANDA10話ネタバレ

大人の「ソコ」力！？

小野の学園葬を止めるための計画を話していた際にうっかりサンタの末裔の話をしてしまったせいで、赤衣の特捜隊リーダーの柳生田に撃たれてしまった三田。大人に正体がバレてしまった💦

まさかサンタの仮の姿がガキだったとはこの歳になっても人生は驚きの連続だ、俺は昇給か昇格か･･･と柳生田が胸を躍らせていると、鉄砲を持つ柳生田の腕をガシッと掴む三田。「人がカッコよく決意表明してる時に撃ってきやがって･･･おっさん一体何者なんだ･･･」よ！！！と同時に柳生田をブン投げた！！体育倉庫の壁に叩きつけられる柳生田！その衝撃は倉庫がひしゃげ、穴が開くほどだった💦

あ゛、と三田と見ていた冬村と甘矢も思わず青ざめる。力加減の調整がわからないため感情に任せてしまうとこういう事故になってしまう･･･慌てて倉庫に駆け込むサンタの三田。倉庫に投げつけられそのまま動かない柳生田を「死んでないよな？どこの誰だ💦」と言いながらふと右腕の柊のマークに気付く三田。

すると突然、三田の顎を柳生田が蹴り上げた！一瞬怯んだ隙に柳生田は起き上がり、見覚えないかと柊のマークを見せた。その柳生田の肩を掴んで「見覚えねぇし、まずは落ち着け落ち着け･･･」落ち着け！！と柳生田を地面に叩きつけた！！また力任せに押し込んでしまったことで罪悪感を覚える三田、その隙を突いた柳生田はあろうことか金的を決めたのだった･･･💧

痛みに遠のく意識の中、三田は思い出してしまった。二度と思い返したくない、めっちゃ嫌なことを･･･
そんな三田に「サンタさんのくせについてるもんはついてるんだな」と嫌味を言った三田。そう、そのことなのです･･･💧

とりあえず柳生田の腕からは回避した三田。めっちゃ嫌なこと、それは言うなれば「第二億次成長期」･･･😅

残酷さは誰のため？

実は三田、サンタの能力に目覚めた時にこっそり確認していたのだ。何をって･･･

「ちゃんと大人のが生えてる･･･💦」
灰色の毛も含めて見なかったことにしよう、と、それ以上のことは考えないことにしたのに、つい思い出してしまったのだ。そして思ってしまったのだ。その時「お前を捕まえなきゃ帰れない」と柳生田のパンチが飛んできた。それを受け止めながら思ってしまったことを尋ねてみた。

「俺って危険人物なのか？力加減もわからず殴ったり壁壊したり他にも危険な能力ある上にブツまである･･･サンタって危険人物？だから捕まえに来たの？すっごい不安なんだけど💦」

そう尋ねる三田は14歳だったはずなのに、柳生田は三田の顔にツバを吐きかけた。三田が目をつむった瞬間に柳生田は倉庫にあったバーベルを引きずってきていた！💦「自惚れんな、てめぇなんざ危険人物でもなんでもねぇよ。あんたはただのサンタクロースでそれが一番の問題なんだ！！」

そう言って柳生田はバーベルで三田を殴った！！💦これにはさすがに気を失う三田。
柳生田は煙草を吹かしながら「俺は赤衣の特捜隊の柳生田だ」と自己紹介した。倒れる三田に片足を掛けながら自己紹介ついでに教えてやると語り始めた。

子供に夢や希望を与える存在はもういらないんだ。決められた教育、決められた結婚、決められた生活をこなしてこの終わりゆく国に絶望して言う通りに動く子供だけが必要なんだよ。伝説と言われてたはずのサンタクロースが蘇ったらせっかく大事に保護管理してた子供たちに悪影響だってよ。あんたはこの時代にいちゃいけない存在なんだ。

柳生田の言葉は外までは聞こえていないようだった。離れた所から穴の開いた体育倉庫を不安そうに眺める冬村と甘矢の耳に、突如「ホ、ホ、ホッホッホッ」とあの独特の笑い声が聞こえて来た。

裸一貫の覚悟

サンタクロースはこの時代にいらない。そう言われた三田は突如、サンタクロース特有の笑い方をし始めた。

大声で「ホーッホッホッホォ！！」と笑いながら何とパンツを脱ぎ、素っ裸になった三田！！！この予想外の動きに柳生田も唖然。
「安心したぜ。てっきり過去のサンタは殺人でもしてたのかと思いきや、まさかそういうことだったのかよ」そう言いながら三田は信じたくなかったはずの股間を丸出した状態で柳生田の前に立ちはだかった。

俺はずっと、サンタクロースのくせに股間バッチリで怪力で目付きの悪いこの姿が嫌だったんだ。自分が疑わしくてこの時の姿は鏡を見ないようにしてた。でも「サンタは今も昔も夢や希望を与えるだけの存在」だとそう言ったな？そういうことなら俺は胸を張ってこの身一つで子供たちのために存分に戦えるじゃねーか。

そう言いながら三田は踵からソリを出して柳生田に突きつけた。余計なこと言ったせいで残業するハメになった、と柳生田も再び銃を構える。夢や希望なんて抱かれなくていい、サンタは子供を守るため戦う存在だ。

急に静かになった倉庫を心配そうに見ている冬村と甘矢。中で何が起きてる？助けるべき？いや下手に手出ししない方が、と相談していると、壁を突き破って出て来た三田と柳生田。銃こそ構えているが、腹を括った裸一貫の三田のソリがやや優勢か･･･！？

その爆音は葬儀に参列する生徒たちの耳にも聞こえた。三田たちのクラスメイト、井沢が妙に輝いた目で「銃声！？」と言った。んなわけないでしょ、とあしらう同級生。やだちょっとワクワクしちゃった、という井沢に目がイキイキしてると嫌われるから内緒にしとくよ、今は死んだ目しときなと同級生。まもなく小野の葬儀が強制的に行われてしまう･･･

三田vs柳生田の勝負の行方は！？葬儀は中止にできるか！？

SANDA10話感想・まとめ

板垣巴留先生が読者の予想するような展開を描くわけないとは思っていましたが、今回のキーがまさかの「シンボル」だとは思わないでしょ！？これたぶん見ちゃっても冬村は動じなくて甘矢がうるさく言いそうですよね←

それにしてもこの時代は「もう夢や希望がなくて滅びゆくだけ」「子供は成長するにつれ絶望を覚えて染まっていく」と割り切りすぎじゃないですか？柳生田も前回感傷に浸ってたはずだし少なからず夢や希望を持った子供時代を過ごしていたのに、そんなことを思えなくなってしまっているのが悲しいですよね💦20年前に現れたサンタクロースに深手を負わせたということは30歳前後で赤衣の特捜隊には入っていて、その前に夢や希望を失ったということになるのか･･･一体その頃に何があったんでしょうか💦

確かに第二次成長期に体が一気に大人になるというのは戸惑いがつきもの。男にはシンボルの存在だし、女もいろいろある。でも大人になることをやめるわけにはいかなくて、その葛藤をサンタクロースで表現したのは板垣先生の手腕ですよね✨姿はオッサンダでも中身は14歳。わからないことも不安なこともいっぱいあるのに、柳生田があの残酷な返しをしたら三田は闘うしかないと思うよね･･･💦

銃声にワクワクする井沢も引っかかりますよね。この時代の子供は何を楽しみに生きているのか･･･まさか葬式も楽しんでたりして！？
次回も楽しみです！