SANDA2話ネタバレ感想！過信気味？サンタのポテンシャル

2021年7月21日34号からついに週刊少年チャンピオンで始まった、板垣巴留先生の新連載「SANDA」！

マンガ大賞、手塚賞を受賞した超大作の前作「BEASTARS」からバトンを受け取り、板垣先生らしい衝撃的な展開と描写、時代背景や環境の違いを見せつける作品でした。舞台は、現在が「大昔」と形容される未来の中学生の話。サンタクロースという現在でもちょっと不思議で神秘的な存在の力を借りて行方不明になったクラスメイトを探す所から始まります。サンタクロースは良い子供に夢と笑顔を与える存在、その思いは倫理観か、それとも本能か･･･。

サンタクロースを「呪い」と表現するサンタクロースの末裔・三田と、その封印を解きサンタクロースを信じて助けを求めた冬村。行方不明になった冬村の親友・小野を探すため、サンタクロースの三田とサンタクロースを信じる冬村の冒険が始まる･･･！

そんな「SANDA」2話ネタバレを紹介します。

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前話までのあらすじ

事の始まりは授業前、三田一重(さんだかずしげ)に馬乗りになり、包丁を向けている冬村四織(ふゆむらしおり)という衝撃的な姿から始まる。なぜこのような状況になったか全くわからない三田はとにかく冬村の包丁から逃げる。すると別の生徒が「12月なのに寒いし雪降るなんて珍しいね」なんて言いながら登校してきた。そして冬村は「今日中にあんたを殺すから」と呟いて席へ戻った。

冬村は俺が好きなのか？包丁を振り回されるという犯罪行為をされたのにそんな暢気なことを考えている三田に、親友らしき茂木という男子は「冬村は小野が死んでからヤバくなったんだ」と冷静に諭す。小野は三田たちのクラスメイトの女子。急に行方不明になって死んだことにされ机には花が添えられていた。そんな中、寒い中外で体育が行われている時に雪が降って来た。未来の時代では12月に雪が降るのは珍しいようです。

すると突然、三田の胸を突くような痛みが！苦しみうずくまる三田に茂木が学校指定の赤いジャージを着せようとするがなぜか断固断る三田。その様子を黙って見つめる冬村。きっと俺の運命の人は冬村確定だ。まだ暢気なことを考えながら放課後委員の仕事をする三田と冬村。

徐に「消しゴム忘れた」と呟く冬村に消しゴムを探し貸そうとする三田に、「体調不良なのに委員の仕事付き合ってくれるし何で優しいの」と尋ねる冬村。そして「サンタクロースの末裔だから？」と突然何の脈絡もなさそうな質問を投げかける冬村。

は？と固まる三田から消しゴムを貰うと、再び三田の胸が苦しくなる。そして冬村はある「条件」の話をし始めた。
雪が降った12月25日に自分の危険を省みず子供に愛情を注ぐこと、子供が欲しがったものを与えること。これがサンタクロースの呪いを解放する条件の2つだと。そして最後の1つが「赤い服を着ること」。

何を言ってる！？俺は全部冬村が好きだからやっただけでサンタとか大昔の伝説の話なんて知らない！訳の分からないこと言って俺の好意を踏みにじるな！と怒る三田だが、冬村は三田の持つ「能力」にしか興味がないのでジャージを着せようと追いかけてくる。三田も「俺は赤が嫌いだ」と必死で逃げる。すると「仕方ない、有言実行だ」三田の胸を包丁で突いた！！！「あんたを今日中に殺す」はそのままの意味だったのか、そう言い残して倒れる三田。

三田をサンタクロースだと信じて強硬手段をした冬村には理由があった。行方不明になった小野とは友達で、小野は昔は四季があったこと、12月はクリスマスでサンタクロースが子供に愛情を注いでプレゼントをくれたことを信じていた。いつも部屋で本を読んでいたあの子が外で殺されたわけないと信じてサンタクロースに助けを求めたのだ。けれど三田は目覚めることなく息絶えそうになっている。サンタクロースの絶対的な力が必要なんだ、小野に会いたいんだ！必死に訴える冬村が忘れていた言葉を絞り出すように「メリークリスマス」と呟いた。

すると爆音と共に教室が半壊！「ホーッホッホ」という特徴的な笑い方と共に三田が立ち上がり、体をうねらせ服を破いたかと思うと、そこにいたのは白髭の筋骨隆々な大柄のおじさんだった･･･「本物だ･･･！」目を輝かせる冬村。そこにいるおじさんは三田で、サンタクロースだったのだ。

冬村は何者だ？なぜサンタの解放条件を知っていた？と尋ねるが、必死に小野を見つけてくれと訴える冬村を見て「高身長でも紛れもなく子供だ」と思う三田。子供は常に笑顔でいなくては。そう思いながら「必ず見つける」と約束した三田。

俺の青春に真っ白な呪いがかかった。冬村と三田の冒険が始まる･･･！

SANDA2話ネタバレ

休まる時間なんてない

少年の姿からサンタの姿になった三田。その衝撃が受け入れられないのか、トイレにこもる三田。近くのものが見えづらく、遠いと見える「老眼」･･･

変声期前の声が、幸せを呼ぶホッペと言われた顔が･･･何もかもがおじさんになってしまった。このままおじさんとして過ごすのか！？そんな不安がよぎる三田の個室をキックして「いつまでこもってんの」と冬村が急かす。三田が校舎破壊したおかげで大パニックの中、裸のでかいおじさんが歩いてたって平気だよと冷静に諭す冬村。

外では救助隊も集まり、冬村たちがいないのに「全員無事」と判断されていた。そんな騒ぎの中、トイレのドアの仕切りに頭をぶつけながら「大変だ」と呟く三田。何が、と冬村が尋ねると「俺の持ち味は可愛い顔。身長なくても可愛いからバランス取れてたんだ。可愛くない俺なんて俺じゃない」とか言い出した。その見た目でそのセリフ相当ヤバイって気づいてる？とあくまで冷静な冬村。しかし中身が14歳、見た目がいかついおじさんのままだったらどうしようという不安が三田を取り巻く。時間経てば戻るでしょ早く約束果たして、と淡々と言う冬村にとうとう「見た目戻すのが先！」と叫ぶ三田。「行方不明のクラスメイト探すのがもっと先！！」と冬村も反論。

くそっと言いながら「ぷちっこグミ」というグミを取り出した三田。俺の精神安定剤だ、大人で言う所の煙草みたいなものさ、と徐に頬張る三田。すると、みるみる元の姿に･･･えっ！？💦
どうやらサンタを解放しても三田が昔から慣れ親しんできた添加物たっぷり栄養ゼロのグミでいつでも元に戻れるらしい･･･💧

次の日。教室が壊れたのは「老朽化」ということで片づけられ、修繕までしばらく理科室で授業を行うことになった三田のクラス。何もかもわからない、自身のことなのにサンタのポテンシャルを知らないしまたいつあの姿になるかわからないし怖いんだ、小野を探すって約束したけど俺がどれだけ役立てるかわからないよ、と冬村にボヤく三田。しかし「そんなに気負わなくていい、策は考えてるから」と冷静な冬村。

策･･･「理科室に爆弾仕掛けた。あと1時間で爆発する」

え、えぇ･･･💧またそんな無茶で無謀な方法･･･💧
見つけるなり皆を避難させるなり私を脅すなりここ一帯が木っ端微塵になるのを待つなり、とすごいことを言っといてまだ冷静でいる冬村。あまりの衝撃に何テンポか置いて「なぜそんなことを！？」と小声で尋ねる三田。

「あんたが子供のためにどんな能力を発動させるかのテスト。22人の命を利用しない手はないでしょ」

残念ながらこいつはハッタリを言わないことを俺は知っている。現に包丁で刺されたんだし、爆弾も本当だ！！
どうする三田！？

本物のサンタの答え

冬村が理科室に爆弾を仕掛けた！？子供を守るため、サンタの三田はどうするか！？

「皆！」と徐に立ち上がった三田。そして「この部屋には爆弾が仕掛けられてる、逃げた方がいい、よ」と震える声で一応言った。自分でも何言ってるかわからない三田。案の定「授業中ですよ」「またバカ言ってるよ」「俺も小テストの勉強してないから一緒に爆発しようぜ」なんて言われてしまう💦

そりゃそうだ、初手から間違えたと思う三田は冬村に「やっぱ嘘か？」と聞いてみるが「そう思うならそれで」と目を逸らす冬村。1時間怯えて過ごすなら探した方がマシってことか、上等だ、と三田は作戦変更。先生に「朝画鋲をばらまいてしまったので探したい、みんながケガしないか心配で集中できない🥺」と自慢の「可愛い顔」で先生に訴えた。

何とか席を立つことは許してもらえたが、床に這ってるだけじゃ見つからないことくらいサンタじゃなくてもわかる。今は国語、作文の時間でテーマが奇しくも「今あなたが欲しいもの」。サンタの俺がいる状況でこんなテーマアリかよ、プレッシャーに押し潰されるわ！とか思いながら部屋をウロつく三田。部屋中にカリカリと鉛筆の音が響き渡る。

みんな真面目に欲しいものについて書いているのだ。本物のサンタの俺はこんな役立たずなのに、俺だって作文にロードバイク欲しいとか書く側でいたかった。でももう普通の中学生には戻れない。サンタの呪いは解かれたのだ。

このまま冬村との約束も守れず正体がでかいオッサンだとわかるだけなんてあんまりだ。皆欲しいものを書いている、本物のサンタクロースならどうするか、何をするか！？突然何かを掴んだ三田。そして先生が振り返ると･･･

「騒ぐな！騒いだらこいつの首をへし折る！！」

そこにはサンタの姿の三田が冬村の首を掴んでいた！！
騒然とする一同！！しかし三田は「騒ぐなと言っている！泥棒だ！いや強盗だ、いや、あーテロリストだ！！」「全員この部屋から出ろ！100億用意しろ！！この生徒と引き換えだ！！」と全員をとりあえず廊下へ出した。女子たちが「おふゆ･･･」と冬村を心配する中、先生は冷静に「そんなに賢い人じゃないだろうから、刺激しないで」と生徒たちを宥めた。

爆弾を危惧して自分を悪者にした三田。真相やいかに･･･！？

明かされるポテンシャル

全員を廊下に出しとりあえず2人きりになるサンタの三田と冬村。三田はあの時赤ジャージを羽織ってサンタになったのだ。根性あるじゃん、と言う冬村が徐に上着をめくると、そこには時限爆弾が2つ。

爆発まであと5分少々。部屋に仕掛けたというより冬村自身に爆弾をつけて子供を助ける能力を試していたわけです。こんなちっぽけな爆弾から子供を助けられないサンタの手なんか借りない1人で小野を探す、私はいつも本気だと冬村。でも皆も巻き添えにする所だったぞ、と三田の言葉に「起こってもないことで騒ぐ大人の悪い癖大嫌い」と冷静な冬村にいよいよ腹も立つ三田。

しかし三田が気づいたのには理由があった。冬村の机だけ、「今欲しいもの」を書く音がしなかったのだ。正しいサンタの在り方なんてわからないけど、サンタにとって欲しいものが思いつかない子供なんて心配だった。小野のこともあってこんな授業しんどいだろうと妨害したんだ、ついでに爆弾の在処も問い詰めようと思ったけど、と言いかけて冬村が徐に原稿用紙を持ち上げた。

「書けないよ欲しいものなんて。そばにある時の喜びより、失った時の恐怖の方が大きいって知ってるから」

冬村にとって失踪した小野は何より大事なのだ。小野と過ごした時間は宝物なのだ。だったらサンタとしてその宝物は取り戻そうぜ。そう言った瞬間、「お前爆弾解除したか！？」

ドンッ！！！

また教室が1つ破壊されてしまった。だが冬村は無事だった。爆発の寸前に冬村を三田が机に押し込んで庇ったのだ！
冬村の目線の先で炎と煙が上がっている。その中から「ぐおっうぐっ」と悶える三田の声がする。見ると、火の中で「冬村ぁ！ドジっ子冬村あぁ！！」と叫ぶ三田が！！さすがにヤバイか！？そう思う冬村だが、中から「今言ったこと本気だぞ！お前の度胸を買った！！」と聞こえてくる。

「俺は暖炉の火なんてものともしないらしい、煙突使って届けてやるよ！！」
「サンタクロースとの約束だ！！！」

これはさすがに暖炉ってレベルじゃないけど、とむせる三田はどうやら期待以上にサンタクロースのようだ。
今わかっているサンタクロースの能力は3つ。1つは赤い服を着るとサンタクロースの姿になる。2つ目はグミを食べると元に戻る。3つ目は･･･火に強いこと。

これを使っていよいよ小野捜索に本腰か･･･？

SANDA2話感想・まとめ

衝撃的なスタートを切った本作品。普通の中学生がサンタクロースの末裔だとわかり、その「特異能力」とも言える能力を把握していく回だったかもしれませんね。冬村がなぜ三田の解放条件を知っていたかはまだ不明ですが･･･

それにしても、未来になっても子供すべてにまで大人は目を向けていないし「向けていることにしている」のだと思ったのは何だか残念でした💦実際冬村と三田の無事は確認していないわけだし、サンタに冬村が人質に取られた時も「三田がいない」と先生は気づかなかったし気付く生徒もいなかった。あの教室での三田と冬村の立場がどうなのかも気になる所ですよね･･･

そして冬村はどうやって時限爆弾なんて用意したのか･･･解放条件と一緒で彼女もサンタクロースに纏わる何かの末裔なのでしょうか？それか他の行事の末裔なのか･･･思いついたのは「トナカイ」「サンタの元となった聖ニコラウス」「ブラックサンタ」とかですが･･･読者の想像の上を行く板垣先生なので今後の展開を楽しみに待つ方が得策ですね･･･！←

添加物たっぷりのグミで元に戻るというのも面白い所ですねｗ赤い服を着てサンタになり、お菓子を食べて元に戻る。元々サンタはおもちゃやお菓子をくれる存在だから、そのお菓子を食べることで戻れるということなのでしょうか･･･？

まだまだ謎が多い展開ですが、大人と子供、サンタと信じる子供の絆の力はいかに！？
次回も楽しみです！