2021年7月21日発売の週刊少年チャンピオン34号からついに!板垣巴留先生の新連載「SANDA」がスタート!!!
話題の超大作「BEASTARS」とその原点「BEAST COMPREX」で、生きて行く上での苦しみや他者への理解や距離感などをリアルに描いた「獣人」による世界から、今度は人間の世界へ!キャッチコピーとしては「ちょっと未来の大人と子供の話」。2人の個性が強そうな少女と少年、そして1人の50代くらいの男性が描かれているカラーページが印象的ですが、果たしてどんな世界でどんなドラマを見せてくれるのでしょうか・・・?
そんな板垣巴留先生の新作「SANDA」1話ネタバレを紹介します。
\ 600円分のポイントがもらえる/
SANDA1話ネタバレ
荒々しいプロローグ
女子のお尻って妙に冷たいんだな。そんなことを考えている少年、女子に押し倒され馬乗りになられて・・・包丁を構えられている!?今考えることじゃないけど、あまりの衝撃に逆に冷静になってしまっているようです💦
その女子は少年を執拗に包丁で刺そうと突き立てたり振り回したりしてくる。「冬村!落ち着けって」少年にそう呼ばれた包丁を振り回す女子は冬村というようです。冬村は表情ひとつ変えずに「三田(さんだ)・・・一重(かずしげ)・・・」と少年のフルネームを言いながらにじり寄ってくる。この危機的状況が飲み込めないのは読者だけでなく三田も同じようです💦
俺何かした!?さっきまで約束通り朝早くに登校して窓の滑り悪いの直すためにサッシのゴミ取りして立派に学級委員の仕事こなしてたのに!すると冬村は徐に窓を動かしてみせるとまだガタついている。もしかしてゴミ取りが甘かったから怒ってる!?だとしても包丁はやりすぎ!!💦女子に跨られたり追いかけられたり一度は夢見た状況ではあるけどこれは全く話が飲み込めない!!💦
包丁を持って迫ってくる冬村が何かに気付く。すると別の同級生が入って来た。
さっきまで大騒ぎしていたのが嘘のように席に座る三田と向かいに立つ冬村。まさか包丁を振り回していたとは知らないクラスメイトは「今日寒いね!夕方から雪降るかもだってみんな中2にもなって騒いでたw」と世間話をする。マジ?と一応返事をした三田の頭上から「今日中に絶対あんたを殺すから」と呟いた冬村。
そして授業が始まり、何事もなかったかのように1日は流れて行く。三田と冬村は席が隣同士でずっと三田はさっきの冬村の言葉を気にしながらとある結論に行きついた。
「もしかして冬村って・・・俺のこと好きなんじゃね?」・・・ぇえ・・・💧
学級委員に揃ってなって8ヶ月、冬村に表情が変わった所すら見たことないけど彼女も女子。好きな子にいたずらしたくなるのは男も女も一緒のはず!包丁はやりすぎだけど、さっきの言葉を思春期的に訳すと「今日中にあんたに告白するから」になる!女子に1日狙われるなんて俺の14年間で最高の1日じゃん!!!
そんなおめでたい思考の三田を「早死にするタイプのバカ」と形容したのは親友らしき茂木という少年。急に包丁振り回すなんてヤバイし先生に相談しろと歩いて行く茂木を「シャイな彼女のチャンスを潰すな」と制止。すると茂木は花が添えられた席を指さして「冬村の精神は今ヤバいんだ」と言った。
メガネの少女が笑っている写真と花瓶が添えられた席。その少女は「小野」というらしい。彼女が「死んだことになって」1週間経つという。冬村と小野は仲良しでいつも一緒だったから、という茂木に三田は「尚更話聞いてやらなきゃ」と言う。その言葉をこっそり冬村は聞いていたみたいだけど・・・
12月なのに「寒い、異常気象だ」と叫びながらランニングする三田たち。8月ならまだしも12月でこれは変だ、でも昔はこれが普通だったらしいと話している。そう、これは「少し未来の」話。どうやら季節感にズレがあったり「季節」という概念がなくなっている環境のようです。これじゃクリスマスもなくなるよな、という茂木の言葉に「クリスマス?」と聞き返す三田。
12月25日にサンタクロースという赤い服で白ヒゲの大柄なじいさんが子供にプレゼントを配る日だったらしい、という茂木の説明を聞いて「不気味」と表現した三田。お前ジャージ着なくて寒くない?と茂木に聞かれ俺は寒いの平気!と笑う三田を見学している様子の冬村がじっと見ていた。その時。
ドクン、と体が揺れる三田。その瞬間、雪が降り出した。12月に雪とかタイムスリップしたのか、とクラスメイトたちが騒ぐ中、冬村と茂木だけが三田がうずくまるのに気づいていた。急に心臓が痛くて苦しい、とうめく三田にジャージを差し出す茂木だが断固拒否する三田。その様子を冷静に見下ろす冬村。心臓が膨らむような経験したことのない痛み。これってもう・・・
体の異変を「恋心」と勘違いする三田。真相やいかに・・・!?
「運命の人」その答え
この世界での異常気象な日に、気になる女子の前で急に心臓が苦しくなった。これはもう、俺の運命の人は冬村確定だ。
未だにそう信じるおめでたい三田、放課後に冬村と2人きりで委員会作業中。いつでも来い冬村、と期待していると「消しゴム忘れた」とボソリと冬村。消しゴムを探してくれる三田は冬村の告白を信じて待っているが、そんな三田に冬村は「あんな脅迫されて何でそんなに優しいの」と、それこそ三田の思う壺のようなセリフを吐く。そして・・・
「サンタクロースの末裔だから?」
突然何の関係もないようなことを尋ねる冬村。サンタクロース・・・?
気にせず「学校の赤いジャージ頑なに着ないのは正体ばれるのが怖いから?」と続ける冬村。え?何の事?と震える三田に消しゴムをせびる冬村。渡した瞬間、また心臓がドクンと痛む三田。その三田をよそに冬村は「これで呪いを解放する条件はほぼ揃った」と淡々と言った。待って、と胸を押さえ苦しむ三田を無視して冬村は一方的に説明を始めた。
雪が降った12月25日に自分の危険を省みず子供に愛情を注ぎ子供が欲しがるものを与えること。三田がこの2つの行動をすることが必要だった。人って急に動悸や頭痛に襲われることあるけど、あれって本来の能力を発揮する予兆なんだよ。発揮するにはたくさんの条件を満たさないといけないからほとんどの人が体調不良で日常を終えて行くだけ。私でも一応子供役務まるんだね。
そう言い終えた冬村の手には赤いジャージが。「三田の最後の条件は赤い服を着ること」
しかし三田は「ふざけんな」と冬村に歯向かった。「子供に愛情や物を与える?全部お前が気になるからやった行為だよ!人の好意踏みにじるな!ちゃんと告白するつもりだったのに台無しだよ!サンタクロースなんて大昔の伝説知らないよ!俺のドキドキ返せ!!」
「違う、アンタの行為はサンタクロースの本能だ」そう言ってジャージで捕まえようと追いかけて来る冬村。俺の叫び聞けよ!と三田も言い返すが冬村はならジャージ着て、と動じない。三田も「俺は赤が大嫌いなんだ」と言って取り合わない。そもそも何で冬村はここまでサンタクロースに固執するのか?
すると「仕方ない、有言実行だ」ジャージに包丁を隠し持っていた。その瞬間。
ドスッ!!!冬村の包丁が三田の胸を突いた・・・!みるみる三田の白いシャツが赤に染まっていく。「あれ本気だったのかよ・・・」なんで・・・
季節外れの雪が降る中、倒れる三田を見下ろしながら「誰にも気づかれず1人で死んでいくのは怖いでしょ、小野は死んだんじゃない」と呟く冬村。冬村の目的、そして「呪い」の解放とは・・・?
すべては「伝説」通りに
小野は死んだんじゃない、寮生活してて突然行方不明になって半年見つからないから死亡扱いされてるだけだ。いつも室内で本読んでたあの子が外で殺されたわけない。そう信じる冬村には、小野との思い出があった。
「冬村四織ってすごくいい名前だよね」小野はそう言ってた。昔の日本には春夏秋冬っていう四季があってそれに合わせて景色が変わったらしいよ。冬村さんは肌が白くて静かでまさに冬が似合うけど、本当の中身は四季折々の表情があってカラフルよね。私は冬村さんといると四季感じちゃうな。そう言いながら「メリークリスマス!」と言ってプレゼントを渡してくれた。こんな昔の風習に乗っかってるのあんただけよ、何も用意してないしと言った冬村に小野は「来年の12月25日も一緒に過ごしてメリークリスマス言ってプレゼント交換しよう」そう言ってくれたのが1年前の12月25日だった。
小野は誰かに監禁されてるか、もう、と呟いたし瞬間ハッとする冬村。三田が死にかけている・・・!
死なれたら困る、死なせたかったんじゃない!あんたの絶対的な能力が必要なんだよ!!
サンタクロースは子供のためならものすごいパワーを発揮できるんでしょ!?小野を見つけるにはあんたの能力が必要なんだ!私が諦めたら本当に小野が死んじゃう!そんなのダメだ!!雪が降るクリスマスなんてあの子絶対喜んだはずだ、プレゼントあげたかった、あの子と一緒に過ごすって約束したんだ!会いたいよ小野、小野・・・
「メリークリスマス」
倒れる三田に向かって冬村が呟いた瞬間。
ドォン!!!と爆音と共に教室が崩壊した!!!床は粉々、教室の壁にヒビが入る中、突然「ホッホッ」と声を上げる三田。包丁を抜き、上着を破いた三田は「ホーッホッホ!!!」と特徴的な笑い方をし、息を切らして立ち上がった・・・そこにいたのは、筋骨隆々な白いヒゲの大柄なおじさんだった・・・。
驚き目を見張る冬村。しばらく黙ったのち、「あーっ俺の代で三田家の呪いは封印するはずだったのに!」と頭を抱えた三田。冬村がサンタクロース解放の条件に詳しかったことに疑問を持ちつつ先程の刺し傷を見つめるサンタクロースの三田。サンタとサンタを信じる子供の絆は絶対だから刺し傷の1つくらい治る、と言う冬村にそんなカワイイもんじゃないだろ、お前何者だ?と問い詰める三田。
だが「本物だ・・・!」と本音をこぼした冬村は少女そのものだった。冬村は14歳にして182cmという高身長だが、見下ろすとまさに「子供」の姿だった。そんな冬村が三田の手を握って「お願い、小野を見つけたいから力を貸して!」と訴えてきた。これはサンタの本能?それともただの倫理観か?でも今はただこの子の笑顔が見たい。子供はみな笑顔でいなくては。そう思うばかりだ。
「約束しよう、必ず見つける」
そう言って冬村の手を握り返した三田。俺の青春に真っ白な呪いがかかった。
SANDA1話感想・まとめ
いやはや、板垣巴留先生が一筋縄な展開にはして来ないと思っていましたが、1話目から包丁に流血ってさすがですね💦「BEASTARS」でも最初にレゴシの同級生が死ぬ所から始まりましたし💦まさか「未来に生きるサンタクロース」が物語のキーになる展開だとは!
サンタクロースの文化が大昔のおとぎ話と言われる未来っていつなのか見当もつきませんが、その頃には季節がなくなっちゃうんですかね?12月が冬じゃなくなって寒いのが異常気象というのはまた新鮮ですね・・・もう「季節に沿って」何かをしたりその時にしか楽しめないことを楽しむことができなくなっているのでしょうか?学校の構えがまるで百貨店のような佇まいでしたが、便利になった分季節を楽しむのはナンセンスなのかもしれませんね💦
それでも四季を楽しんでクールな冬村に季節を見出してくれた小野は、確かに冬村にとって大切な存在かもしれませんね。それなのに大人は動かず死んだという噂でみんな納得してしまっているのが冬村としては悔しかったんでしょう。だから禁忌を犯してまで三田をサンタにして助けを求めた。それに三田が応えた。ずっと冬村の行動を「恋心」だと錯覚していてずっと冬村を見ていた三田だからこそ成し得たかもしれませんね。恋とはまたかけ離れた、特別な「絆」なのかもしれません。
これからどう展開していくのでしょうか?「BEASTARS」のようにテム殺しの犯人がわかるのに100話ほど使うのか、意外とあっさり小野の件が解決して他の生徒や外部の人間の悩みを「サンタクロースとして」冬村の絆と共に解決していくのか・・・
次回も楽しみです!
今回は、「SANDA」の1話ネタバレを紹介しました!