漫画のラストを悩む狩野にコタローはつぶやきます。
「よいか狩野どの。”最後”は大事であるぞ。」
最後は大事なんて誰でも分かってる。。。
そう思いますが、コタロー言うとちょっと”重み”も違いますね。
今回は大事なことをちゃーんと分かっているコタローに出会えますよ♡
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コタローは一人暮らし これまでのあらすじ
アパート清水で一人暮らしをしている4歳児・さとうコタロー。
なんで４歳児が１人暮らし？？と思いますが、コタローは辛い過去を抱えているんです。
もともとコタローは父親と母親と暮らしていました。
しかし父親は母親に暴力をふるい、警察沙汰になってしまいます。
そして母親とコタローは父親の元から離れて生活していましたが、なぜか母親も家出してしまいます。
母親が家出した理由はわかりませんが、亡くなってしまったようです。
しかしコタローは母親が亡くなった事実は知りません。
コタローはずっと母親を待ちながら一人暮らしを続けているのでした。
「母親は生きている。いつか帰ってきてくれる。そしてまた父親と三人で暮らしている」
コタローはそう願って毎日を過ごしています。
４歳児のコタローが一人暮らしなんてありえない設定ですが、最近ニュースになるような幼児虐待、ネグレクト・・・そんな話題を耳にするたび、たとえ一人暮らしだとしても、周りの大人がしっかりと見守ってくれる。コタローのように過ごしてくれるといいなと思ってしまいますね。
コタローは一人暮らし 118日目★携帯電話のご使用 ネタバレ！
それではネタバレをご紹介します。
電車の中での通話はダメで～す！
狩野とコタローは電車に乗っていました。
狩野は漫画家。漫画のラストをどうしようか悩んでいました。
「最後のコマのセリフかぁ。。。どうするかなぁ」
するとコタローは答えます。
「よいか狩野どの。最後は大事であるぞ。」
重々しく答えるコタローに思わずドキッ!としちゃいますね。
すると狩野の携帯が鳴ります。電話の相手はキャバクラのチアちゃん！
思わず喜んだ狩野は「もしもーーーし!チアちゃーーーん」と電話に出てしまいます。
すると、コタローは刀を狩野にすっと伸ばしました。
「マナー違反であろう・・・」コタローは怒り爆発!
「今電話でっっ！！切るねー」
マナー違反を謝る素直な狩野
チアちゃんは緊急事態で電話くれたかも？ととぼける狩野に、どうせ”えいぎょう”の電話に決まっているとコタローは冷たく答えます。
「”ちょっとでいいから電話で声聞きたい””じゃないと僕ちゃん息できない～”と狩野がチアどのに連絡ばっかりである」とコタローはズバッと指摘しました。
それを聞いていた電車の乗客「きも」「うける」「ハマったらおわり」とそれぞれ考えていました。
「とにかく・・・車内での通話はマナー違反であろう！」とコタローはきっぱりと言いました。
悪かったよと謝る狩野に対し、「わらわに謝ってどうするのだ」とコタローは言います。
「迷惑をかけたこの電車の”皆”にあやまるのである」
コタローには素直な狩野です。狩野は立ち上がり「すみませんでした」と謝りました。
乗客に気まずい雰囲気が流れた中、ある駅に到着します。
ケンカ？している夫婦が乗車してきた！
駅では夫婦が乗車してきました。
「電話した方がいいって言ってるのっ！！」女性は男性に詰め寄っていました。
「電車の中だろ」と男性は答えると、女性は「私が電話する！」と焦っていました。
夫婦の会話を聞いていたコタローは「マナー違反か？」と刀（オモチャ）をきら～んとさせます。
「大丈夫だよ。心の準備はしてたから」と男性は静かに答えました。
それを聞いた女性は怒りだします。
「最後お義父さんに声を掛けないと絶対後悔するって言ってるの！」
「たぶん最後なのよ。今ならまだ…電話越しで声を聞かせられるって先生も！」
この人の親が病院で最期を…聞いていた狩野にも察しがつきました。
コタローと狩野が立ち上がる！
するとコタローが立ち上がりました。
「今すぐここで、電話するのであるっ！」コタローは大声で叫びました。
そしてコタローは両手を輪の方にします。
「わらわが抱え込み、声がもれぬようにする故ここで電話するがよい」
思わずかわいいっ・・・と乗客もほっこりしてしまいます。
「最後なのであろう。”最後”は大事ぞ。」
そして狩野も立ち上がります。「差しでがましいっすけど…今ここで電話してあげてください」
狩野は再び乗客たちに頭を下げます。「こちらの方に電話をかけさせてあげてください」
乗客たちも笑顔でうなづいてくれました。
男性は泣き崩れながら「ありがとうございます…っ。」と答えていました。
コタローにとって狩野にとって大切は者との最後のおはなしとは？
狩野とコタローは電車を降りてさっきのやり取りを話していました。
「今電話しないと、大切な者に最後のおはなしができないと言っていたからぞ」
狩野は昔のことを話しました。
「学生の頃、ある日突然両親を事故で亡くしてさ、最後に両親と何を話したか覚えてないんだ」
ギャバ嬢との会話とは、わけが違うであるな。と前置きをしつつ笑。コタローも答えます。
「わらわの母上は家を出るとき、わらわに”ちゃんと生活するように’と言い、わらわはそれに”うむ”と返事をした。それ以来、母上には会っていないぞよ」
「あの会話が母上との一番新しい会話ぞ。それが最後の会話になったりせぬよな？」
狩野は少し考えて答えました。
「…おう当たり前だろ。最後はもっと未来のことだ」
コタローは一人暮らし 118日目★携帯電話のご使用 感想
電車の通話はマナー違反！ここでもしっかり者のコタローが登場しました。
しかし最後の大事さには思わず助けてあげたい！
すごく優しい気持ちがあふれるコタローにまたまた涙してしまいます。
コタローも母親と交わした”最後”の言葉を忘れられないから思わずとった行動なんでしょうね。
今回は狩野の過去についても触れられていました。
学生の頃に両親を事故で亡くした狩野。両親を事故で亡くした自分をコタローに重ねているんでしょう。
そしてまた、コタローの母親は生きていると嘘をつく狩野。
狩野にとってはやさしい嘘ですが、こんなに毎回嘘をつかれるコタローを見るのも読者の私は辛い・・・。
こんな嘘をつかれるコタローに真実を知ってほしいと思うと同時に、嘘でもいいからやさしい大人に囲まれた世界で暮らし続けてほしいとも考えてしまいます。
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