2016年9月から、週刊少年チャンピオンにて連載されている「BEASTARS」。
2018年には手塚賞、マンガ大賞を受賞し、2019年にはアニメ化もされました。
獣人として描かれる、肉食獣と草食獣が共存する世界。
同じく、肉食と草食の共学校であるチェリートン学園で、ある日演劇部のアルパカ・テムが何者かに食殺されてしまいます。
共存世界において「食殺」が最も重いタブーとして問題視される中、学校でそれが起こってしまった。それを自己流ではありますが問題だと思った学園の2年・ハイイロオオカミのレゴシが食殺犯を突き止めようと各方面で動きます。そう、レゴシがこの作品の主人公です。
様々な出会いを経て、ウサギのハルと恋を覚えたり、演劇部部長であるアカシカ・ルイと不格好ながら友情を育んだり、「今時の少年」らしい目線で物語は進んでいきます。その中で、人間世界でも言える問題や生々しい人間関係などをリアルに描いている作品です。
学園を中退したレゴシは、「コーポ伏獣」で一人暮らしを始めますが、新たな刺客、ヒョウとガゼルのハーフ・メロンと出会い興味を持ってしまったことで日常はどんどん非日常化していきます。
大人の世界に入り込み、いろんな生物への興味と敬意が止まらないレゴシ。
躊躇なく殺しを行う悪獣、メロンを倒すため、戦いを通じて大人や自分以外の動物を理解していこうとするレゴシの成長物語でもあります。
裏市を牛耳るヤクザ組を負かしてメロンにたどり着け！次は第2戦目！
そんな「BEASTARS」179話のネタバレです。
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前話までのあらすじ
ドク組ボス・サボンと幹部3匹の切れた尻尾を、自分の松明で燃やすレゴシ。
「俺たちの誇りをお前に託す」と、サボンはレゴシへの敗北を認めました。
「ちゃんと縄張り争いに参加できてるぞ」と少し優越感に浸るレゴシ。
そんなレゴシを羨ましそうにも見える目で「楽しそうだねぇ」と遠くから揶揄するメロン。
そんなメロンに戦いを吹っ掛ける、ヒョウで編成されたマダラ組！シシ組vsマダラ組、開戦！
一方レゴシは、メスのキタキツネだけで編成されたイナリ組に睨まれていた･･･。
「男って下品よね。だからこれからの裏市は、女である私たちが品格を持たせるのよ」と、レゴシに手をかけたのは、イナリ組ボス・テン！
その瞬間、テンの履いていたヒールが両足から脱げてしまう。
思わずそれを拾って駆けだすレゴシ！駆けながら「やっぱ女性は女性じゃん！」「俺は出会ってきた女性全員に敬意を払う戦い方をします！」と考えるレゴシ！
逃げた先で、おもむろに脱いだズボンをチューブトップのように着るレゴシ。足には先程拾ったテンの大き目ヒール。
「女性と同じ、タイトな服着てピンヒール履いてってやることで、同じ土俵に立てると思うんです」
レゴシなりの女性への宣戦布告か･･･？
「言っとくけどラクじゃないわよ。パンチラはご法度」といテンに「了解です！」と応えるレゴシ！イナリ組とのバトル開始！
BEASTARS180話ネタバレ
スカートには敵わない
女装してイナリ組と戦うことに決めたレゴシ。
でもヒールはつくづく戦いにくい靴で。
ヒール部分だけ1メートル地下に埋まってるような、拘束感と心許なさ。
「バランスよくつま先にも重心を置くことがコツよ、じゃないと」
テンの言葉を受けた瞬間、かかとがぐぎっ！と横倒しになりバランスを崩すレゴシ！
そこに容赦なく蹴りを入れるテン！
「パンチラする奴にスカート履く資格はない！」とテンが吐き捨てた瞬間「見えました！？」と裾を正すレゴシ。いつものレゴシだな･･･「ギリセーフ」だったようです。
スカートも靴も動きを邪魔するだけ、不自由な服装だ。戦うなんて以ての外。
と思いながらふと退学したチェリートン学園の制服を思い出すレゴシ。女子の制服のスカートは真っ白だった。動きも不自由な上ナポリタンとか不用意に食べれないし二重に大変だったんじゃないかハルちゃん。
こんな時にまでハルのことを考えるレゴシ。女性＝ハルだけなのかレゴシよ･･･。
そして何気なく「つかぬことをお聞きしますが」とレゴシ。
「何でこんな動きにくい格好で戦うんですか、スカートもヒールも命がけの戦いには向いてないでしょう」
少し目線を逸らして「スタイルよく見えるから」とテン。
しばらくの間。本当にそれだけの理由らしい･･･
「敵う気がしないぜ･･･」
赤と”狐の嫁入り”
「女は理解できんって顔してる」とレゴシの足にヒールを立てるテン。
「女子トークに花咲かせま･･･しょっ！！！」
レゴシの顔を踏みつけようとするテン！寸での所でかわすレゴシ。
「表情筋の鍛錬でアンチエイジングよ！怯えた表情私に見せて！」
もはやヤケになっているテン。目の前の敵と戦う、というよりレゴシがオスだから許せない、という私怨だけで動いているようなテン。
「ハイイロオオカミのあなたにはブルベの”赤”がお似合いね！！」
「ぶるべって何ですか？」と心で質問するレゴシなんてお構いなく、ヒールで蹴りを決めるテン。レゴシの青みのかった毛に血しぶきが飾られる。
ふと、空を仰ぐテン。
レゴシも仰ぎ、「あ･･･」と声を漏らす。
雨が降って来た。瞬く間に本降りになる雨。
朝から雲一つない天気だったのにね･･･不思議。
「レゴシくん天気雨を狐の嫁入りと呼ぶのどうしてか知ってる？」とおもむろに続けるテン。
「それも女子トークですか！？」と食い気味に聞くレゴシの足を掴んで「そうよ」と。
「昔は天気雨は怪奇現象だと言われてた、バカげた話」
「メスギツネが嫁に化けるから天気雨の日は結婚をするなと男たちが吹聴したのよ」
「メスギツネは”女”を使って騙してくる卑しい存在だと」
長らく妖怪扱いされてきたのも全部男たちのせい。矢継ぎ早にまくし立てるテンの表情にはもはやオスたちへの憎しみのみ主張させていました。
レゴシへのパンチも手で受け止められてしまう。
松明が雨で消えてしまい真っ暗になったからでしょうか。
「本当は縄張り争いの松明が消えようが燃えようがどうでもいい。メスギツネのイメージを変えてオスどもを見返したい」
「それだけなの」
テンの真っすぐな信念。戦う理由は、オスへの復讐。
満月なのでおまかせを
「狐の嫁入りって夜のお天気雨のことも言うんですかね」とテンに尋ねるレゴシ。
少し呆れて「何それ知らないわ」と応えるテン。
服をずらしながらじり･･･と移動を始めるレゴシ。
「オオカミも勝手に抱かれているイメージがあるんです」
「オオカミは満月に吠えるものだと･･･」
「僕はそれでいいですこんな日のお天気雨に、狐の嫁入りなんて誰にも言わせません」
少しずつ雲が切れて、満月が顔を出す。真っ暗な裏市に少し月光が差す。
「オオカミが吠えてキツネを守ります」
よく見ると、テンの背中に手をかけようとする者が･･･！
その者に飛び掛かり、顔面に膝を入れるレゴシ！
驚き見上げるテン！雨が降る中、満月は完全に顔を出した。
「順番待ちもできねぇのかレゴシ。そんなに早く俺とやりたかったのかよ」
何とその者とはメロン！イナリ組との勝敗を決する前に最終ボスが出て来てしまった！
「今夜傷つくのは俺だけでいい！！こいメロン」
マダラ組はどうしたのやら･･･しかし恐らく卑怯な手でレゴシの元まで来たに違いない。
直接対決勃発！レゴシはメロンに勝てるのか！？
BEASTARS180話感想・まとめ
メスのイナリ組とどう戦うのか！？と思いましたが、女装してあえて攻撃を受けることで理解する、という方式をレゴシはずっと取っていますね。ドク組と戦った時もレゴシが攻撃しているシーンはほとんどありませんでした。
スカートやヒールはあくまで格好をよくするアイテムであり、戦うものではない。
ヒールで攻撃されたら一溜りもないですが、「いざという時はこれの餌食よ」という懐刀のようなものでしょうか。白いスカートだと汚れる食事ができないことを心配するレゴシはちょっと滑稽でしたが･･･ｗ
そして天気雨から自分たちの不遇を嘆くテンの戦う理由。きっと初めてここまで男への恨みを吐き出したのでしょう。レゴシはイナリ組にとっても初めて出会うタイプの生き物だったのかもしれません。女性と相対する場面においていちいち女装する男なんていませんし。
そして容赦なく女のテンにも手をかけようとしたメロン登場！
「順番待ちもできねぇのか」とレゴシを挑発していましたが、恐らくメロンも大人しくレゴシが連戦してくるのを待てなかったんでしょう。マダラ組をシシ組のライオンたちに丸投げしたか、あらゆる手を使ってさっさと負かしてきたのか･･･こんなメロンにレゴシは勝てるか！？
狐の嫁入りを払拭するため、レゴシは満月に吠える！
次回も楽しみです！
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今回は、「BEASTARS」の180話ネタバレを紹介しました！
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テンの恨み節と憎しみの顔、からの雨に濡れる真意の移り変わりをご覧あれ！ついでにレゴシの女装も(笑)
ぜひお手に取ってご覧ください！