2018年から週刊少年ジャンプで連載している異色の「女優マンガ」チート性能だけど欠陥の多い主人公が数々の試練を乗り越え強くなっていく姿はまさに少年漫画の王道です。
殴りあうだけがバトルじゃない、手に汗握る演劇バトル。演劇未経験の方にも分かりやすく解説が入り老若男女全てにオススメしたい、今イチオシの少年漫画です!
前回までのあらすじ
映画、舞台と力をつけ、有名企業のCM出演を経て知名度まで獲得した主人公・夜凪景は、自分で仕事を選びたいと思うようになっていた。
そこで自分を見出した映画監督・黒山墨字との映画作りを希望するが、彼の作品を見ていないことに気付く。そこへ黒山本人から映画の誘いが来て――。
この記事ではアクタージュの114話ネタバレを無料で紹介します!
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アクタージュ 114話 ネタバレ
突然の映画デート回、色気ゼロ。
通常のバトル漫画なら主人公が異性と二人で映画を観に行く回は息抜きパートのはずですが、アクタージュではいわば修行パートです。
相手もアキラくんならともかく黒山さん。
少年漫画でこれほど色気のない映画デートがあったでしょうか、いや、ない。
その異色さが面白い所ではあるのですが^^
ただ「映画に行く」それが特別な事なので夜凪ちゃんはちょっとおめかししています。
かわいい(・ω・)
映画にただ没入するだけだった夜凪ちゃんが……
二人は三本続けて映画を観ますが、その後カフェで一服します。
そこで「最後の作品、途中から主人公のことがよく分からなくなってしまって」と夜凪ちゃんがこぼします。
あの映画にどっぷり浸かって自分の感情を塗り替えてた夜凪ちゃんが!
演者の、作り手の目線に立ってダメ出しをしているのです!
演劇経験者からすると、自分ならどうするこうすると思いながら映画を観るのはわりと普通の事ですが、作中何度も描かれているように、夜凪ちゃんはそれを全くしてきませんでした。
これまでも作中で映画を観るシーンは多用されてきましたが、初期は感情を塗り替える為、羅刹女編では役作りで怒りを探す為……こちらはまず映画から直接怒りの感情を探していましたが最終的には父親への怒りを思い出す為、と既に三段階映画の見方が変化しているのが分かります。
それが、今回、自分ならどうすると俯瞰した立場で、いわば観たものを血肉に変えているのです。
黒山さんもその成長を認めているのが本当に良いコンビだなぁと思わせてくれるワンシーンでしたね。
芸術へのリアルな反応
さて今回の肝、黒山さんの映画ですが、こちらは一人の女性を描いた作品としか紹介されず、明確なストーリーは明らかになりませんでした。
そして今までの作中作(銀河鉄道や羅刹女など漫画内で演じられている作品)になかった点が、その場に解説者がいないという所です。
今までは舞台袖や観客席に有識者がいて、役者の動き一つ一つの意味を解説してくれました。
しかし今回は映画館で、映画が終わると観客は「よくわからなかった」と言ってすぐに立ち去ってしまいます。
ものすごく、リアルな反応だなと(T-T)
羅刹女でも正直な話、同じように「よくわからなかった」と帰ってしまう人はいたはずなんです。
夜凪ちゃんがギリギリの精神状態で演じていることや芝居を捨てようとしているなんてことをあの劇場内で理解できていた人なんて本来はごくごく少数のはず、多くは純粋に舞台を楽しんで、ただ高い技術と演技力で構成された舞台だと感じていたはずなんです。
でも描かれてきませんでした。
芸術部分を解説し、少年漫画レベルに落とし込んで読者にも理解させて今まで展開してきたのをここで!
黒山さんの映画が難解だったというのは当然ありますが「それを理解できない人間が多く観る映画という大衆芸術の世界にやってきた」というのが今回のもう一つの見せ場だったのではないかと思います。
デスアイランド編も映画ですが、あれは思うにレベル上げと仲間を作るパートだったので、今回でついに映画というラスボスが姿を現したんだなと、そしてそれと戦うだけの力が夜凪ちゃんについてきたんだなと感じました。
きっと作者の中には詳細なストーリーがあるんだなぁと
さて描かれなかった映画の内容ですが、夜凪ちゃんは「ラブレターみたいな映画だった」と表現しています。
ぶっちゃけ意味わかんないです。・ω・
分かるのは主演の人の顔が一度も映らず、しかもそれに気付いたのがエンドロールが終わってからというこれまた奇抜な作品であったこと。
きっと他の観客は映画館の外でこの映画の説明をする段階になって、やっとどんな顔だったっけとなるのではないでしょうか。
作中作には、本体の作品に影響を与える部分しか創作されていないものと、一から百までみっちり創作されているものとあります。
多分前者なんじゃないかなあと思います。
なぜそう思うのかというのはなんとも言えないのですが、芸術性の高い作品てそこだけ作るの難しいんですよね、体験談ですけど。
こういうのを表現したいと決めて周りを埋めていくんですけど、その表現したい、の部分だけ切り取ると本当に薄っぺらでただ無意味かただ難解なだけのものになりかねない。
なので一から百までは言い過ぎかもしれませんが、夜凪ちゃんに感想を抱かせる程度にはこの映画の構想は練ってあると思います。
それでいて、芸術性の高いよくわかんない作品としか描かない、読者の中に謎を残す展開、夜凪ちゃんにはちゃんと理解させる展開、本当に巧いなぁと感服いたしました。
いざテレビ回! 新キャラは活かされるのか笑
そうして夜凪ちゃんの黒山さんへの信頼は確かな物になり、さらなるステップアップを求めてテレビドラマのオーディションを受けることになります。
この時の、黒山さんの「役を勝ち取って来てくれ」に対する夜凪ちゃんの表情がまた、役者で、役者として、自信がついて楽しみな表情がまた良いです(≧ω≦)
わりとキャラの使い捨てがある作品なのですが、これだけ盛り上げてわざわざオーディションから描くあたり、ラストに羅列された新キャラにも後々出番があるのかと勘ぐってしまいます。
もしくは夜凪ちゃんがオーディションに落ちるとか……(((〇Д〇;)))
連載当初のオーディションは発掘オーディションだったのに対し、今回は「芝居も本物」「誰を取っても期待できる顔ぶれ」と言っているように、相手も強力なのが揃っているようです。
さらに環さんと呼ばれる黒山さんを知る新キャラも登場します、いったい何者なのか、黒山さんの映画の主演とかですとベタな展開ですが、果たして。
個人的には、CM回で共演していた女の子二人の処遇も気になっています笑
アクタージュ 114話 まとめ
幕間かと思いきや夜凪ちゃんの成長や黒山さんの想いなど、かなり重要なカットがあった今週号でした。
夜凪ちゃんの映画への反応もまたかわいかったですね。
オーディションは果たして描かれるのでしょうか?
単純に演技が上手いだけでは採用されないのが常ですが、様々な武器を獲得した夜凪ちゃんが、他の候補達とどう戦うのか見ものです。
つまり(オーディションがちゃんと描かれれば)来週はバトル回ということになりますね!
また少年誌的展開に期待しましょう!!!(≧▽≦)
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